うちの子、試合に全然出れない…
全員を試合に出すべきだよな…
自分の子どもがサッカーをしていたら、そんな悩みを持つ人が多いのではないでしょうか。
私の子供もその日1秒も出れずに終わった日がたくさんあるし、ほとんど出られずに終わった日もたくさんあります。
そんな日に限って、帰り道にヘラヘラしてて「悔しくないのかよ!」とイラついたり…
少しだけ出た試合で何もできずにイラついたり…
私はコーチもしていて、采配する立場でもあるのでコーチの気持ちも痛いほどわかります。
その上で書きますが、「試合には全員出した方が良い」です。
今回は「小学校サッカーの補欠問題・全員出場」について書きます。
1秒も試合に出場できない子供がたくさんいる
親子でお世話になっている今のチームは、時間にかたよりはあるけど試合に全員出場します。
対戦相手をみると、ほとんどの場合が全員を出してはいないです。
以前いた街クラブや対戦戦相手でも、なるべくみんなを出そうとはするものの、特に公式戦になるとまったく出さない子がたくさんいます。
最後のあいさつの時に、ぜんぜん汗かいてないし「あれ?この子試合で見てないな」とわかりますね
子供は練習をがんばって試合に出ることで一番成長します。
その成長の機会を奪う権利は誰にもありません。
なるべくみんなを出そうとしないチームは、論外だと思っています。
結論!全員を試合に出した方が良い
すでに書きましたが、私は子供を全員試合に出した方が良いという考えです。
いろんな考え方の人がいるので否定しないし、大人も子供も同じ考え同士の人で集まれば良いだけだと思います。
私が全員を試合に出した方が良いと思う理由は大きく下記の理由です。
- 試合に出ることで成長できる
- 全員で力を合わせて勝つ喜びを知ってほしい
- サッカーを好きになってほしい
大人が口うるさく言わないことが大前提です。
せっかく試合に出て、いろいろ言われたら自信がなくなりチャレンジしなくなります。
一つずつ説明します。
試合に出ることで成長できる
子供たちは練習をがんばり、試合に出ることで成長します。
上手くいっても、上手くいかなくてもです。
上手くいけば自信になるし、上手くいかなければまた練習でがんばれば良いだけです。
この辺は大人の声かけが必要な場合もあります。
全員で力を合わせて勝つ喜びを知ってほしい
チーム全員が力を合わせて勝つ喜びは、何にも勝るサッカーの喜びです。
目先の勝利に目がくらみ、意外と知らない人が多いのではないかと思っています。
私はアマチュアフットサル選手ですが、以前は自分の活躍しか考えていませんでした。
自分が活躍した時はやはりうれしかったですが、全員で勝利をつかむ方が何倍もうれしいことに気づいたのです。
そこに自分が活躍できればもっとうれしいですね
全員を試合に出さずにつかんだ勝利より、全員で試合にに出て力を合わせてつかんだ勝利の方が何倍も嬉しいし、子供のうちからそういう経験をたくさんすることは大切です。
サッカーを好きになってほしい
サッカーは試合が一番楽しいし、試合に出ることでもっと「サッカーが好き」になります。
その楽しみを奪い、試合に出れないつらさを子供に味わわせる権利が大人にあるでしょうか。
プロでもないのにサッカーが上手い人だけが試合を楽しみ、技術が劣る子が試合を楽しめないなんてことがあって良い訳がありません。
それぞれに無限の可能性を持った「1人の人間」です。
可能性を育てるのが大人の役割だし、「サッカーが好き」でいてくれれば将来いろんな方向に成長していけます。
上のレベルへ行くことだけがサッカーの楽しみではありません。
試合に出る子を決めるコーチの考えはだいたいこんな感じ
私のコーチとしての立場から、采配するコーチの気持ちを察するとだいたいこんな感じが多いのではないでしょうか。
- なるべくみんなを出したいけど、みんなを出すと負けてしまう…
- 相手はガチガチにメンバー固めてきてるし…
- 招待試合ではなるべくみんな出してるし、公式戦は別だよな…
- メダルを取ることで自信をつけてほしい
- この試合だけ…これに勝てば次につながる
- 子供たちが勝ちたいと言っているから…
まだまだたくさんありそうですが、キリがなくなるのでここまでにします。
この辺の気持ちは痛いほどわかるのですが、2年もぶれずにガマンしていれば慣れるので大丈夫です。(長いですが…)
もちろん始めは負ける方が圧倒的に多くなるかもしれませんが、必ず報われることも少しずつ起こります。
サッカーコーチの一番の役割は、「目先の一勝やメダル」ではありません。
私も過去に一試合だけ、「目先の一勝」の誘惑に負け1人の子を出さなかったことがあり、今でも後悔しています。
その時のことを書いた記事がこちら。
大人も完璧な人なんていないので、子供と一緒に成長していけば良いと考えています。
いろんな親の気持ちはだいたいこんな感じ
コーチの気持ちは上の通りですが、親としての気持ちはだいたいこんな感じなのではないでしょうか。
- 自分の子が活躍している姿を見たい
- 自分の子が失敗している姿は見たくない
- あの子が出れて、なんでうちの子が出れないんだ
- コーチがうちの子を評価してくれない
- 親の当番が平等なのだから子供も平等に出すべき
- うち車出しとか審判とか協力してるし、もう少し出してくれても…
こちらの方が止まらなくなりそうなので、もうやめておきます(^-^;
親って間違いなく「自分の子が一番」で、できれば活躍している姿だけみたいものです。
私はお父さんコーチなので、「自分の子が一番」という感情を表に出さないようにしていますが、絶対ゼロにはならないです。
「積極的に審判をやって、うちの子出してもらおう作戦」という超腹黒いこともやり、おそらく少しだけ効果ありました←おい
親としてはベンチでつまらなそうにしている子供は見たくないです。
試合も見ずにしゃべったり、砂いじりしてるのが本当にイラつくんですよね(^-^;
ただコーチによって評価する能力・傾向はかなり違うし、自分の子は5割増しで評価してしまう可能性もあります。
自分の子が試合に出れないからといって、なんでもかんでも理由にしてかみつくのは少し違うし、時にはガマンが必要な時もあります。
それぞれの気持ちもわかるけど、それを乗り切る手段の一つが全員出場
前述した「コーチの気持ち」と「親の気持ち」は、すべて私が感じたことがあるものです。(もっとありますが)
立場が違うので、気持ちも違うのは当たり前です。
この立場の違いから生まれる、考え方の違いを埋める方法の一つが全員出場ではないかと感じています。
コーチはいろんな誘惑に負けずに「全員出す」と決めれば、親たちはもっと心から協力してくれるようになります。
バランスは難しいし、協力してくれない大人もいますね
今親子で所属しているチームは、試合に全員出場で大人たちが積極的に協力してくれるので試合当番はなくチーム全体で雰囲気は良いです。
もちろん人と人とのつながりなので、もろさもあるし問題もあります。
ただ全員出場をすることで、良いバランスが保てているチームがあるというのは伝えたいです。
どう出すのが良いのか?何も考えずに全員を出すのは少し違う
ここまで「小学生年代サッカーでの試合は、全員出場が良い」と書いてきましたが、無条件に全員試合に出せば良い訳ではありません。
まず注意したいのが、それぞれ「自分(大人)」の目線になりすぎていないかということ。
子供のサッカーなので主役は子供です。
どう試合に出てもらうのが良いのか
ゲームを考えたらある程度の軸は必要だし、出場時間が長い子と短くなる子は出てきます。
子供が一番成長するのは「良い勝負」なので、
- どうしたら「良い勝負」になるかか
- どうしたら得点できるか、どうしたらゴールを守れるか
を良いコーチであれば、なるべく逆算して考えています。
その上で、
- 選手同士をどう組み合わせるか
- 技術的に劣る子の近くにカバーできる子にいてもらう
- それぞれの子がどのポジションなら活躍できるか
などを考えて、試合に出てもらいます。
子供たちが一番知ってる説もあるので、よく任せたりしますが(^-^;
この辺は結果論でもあるし難しいですが、全員出場だからといってただ試合に出すのは違うのを理解し、経験を積むしかありません。
個人的に少し違うと思う全員出場
いろんなチームと対戦していて、個人的に「それどうかなぁ?」と思う、全員出場パターンは、
- 勝利をあきらめたから全員出す
- 大差で勝っているからごっそり選手を変える
- 明らかに活躍できないであろうポジションで試合に出す
- 少しだけ出して、すぐ交代させる
です。
チームとして「良い勝負」、選手個人としては「成功体験」が成長していくためには良いので、それが得られれば問題はないです。
全員出さないチームより100倍はマシだけど、全員出場が「ただの目的」になってしまっては、もったいないと思います。
ではどれくらい試合にでれば良いのか?
では子供たちが、どれくらい試合に出場できればよいのでしょうか。
この辺は難しいですが私は、試合時間の50~40%は出てもらうようにしています。
その日の人数や何人制かにもよるし、ゲームの流れにもよるので一概に時間で区切ることはできませんがたいたいの目安です。
あまりに短すぎても、ただ長く出しても良い経験ができない場合もあるので、「どうしたらい経験が積めて、自信をつけられるか」を考えています。
いろいろ考えて組み合わせていると、必ずどこか足りなくなるのが悩みどころではありますが…(コーチあるある?)
まとめ 小学生年代のサッカーは全員を試合に出そう!
小学生年代のサッカーの補欠問題、試合への全員出場について書きました。
子供たちに成長してもらう・貴重な経験をしてもらうため、「サッカー大好き」になってもらうために全員を試合に出した方が良いです。
それぞれの立場の考え方の違いも、全員出場で解決する可能性もあります。
大人の都合で全員出場が「ただの目的」になるのはもったいないです。
今いるチームで子供が試合に出れていない場合は、移籍など慎重に考えた方が良いですが、今回のテーマとは違ってくるので過去記事を参考になればうれしいです。
少し調べればサッカー先進国は全員出場をしていると出てくるし、日本でも知っている人は多いはずです。
それでもなかなか変われないのはなぜなのでしょうか。
まれに子供全員が生き生きとした顔で、真剣勝負を楽しんでいる試合を経験します。
そんな試合が少しでも増えるように、私は全員出場を続けていき子供たちの未来を大切にしたいと考えています。
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