サッカーの素質・才能がある小学生の特徴をサッカーコーチが考えた

子供がサッカーを始めたけど、素質がある子ってどんな子なんだろう?

うちの子、サッカー向いてないのかな?

私は自分の子に年長から親として、真剣に向き合ってきました。

コーチとしても一緒に携わってきて、さまざまな子供を見てきたサッカーコーチでもある私が、『サッカーの素質・才能』がある子の特徴を考えてみました。

私の子供はチームの中心選手で、得点やアシストもたくさんしますが、

「うちの子、サッカー向いてないのかな?」と今でも思うことがあります

『ドリブルでゴリゴリ抜いて、自分一人で点を取ることができる子』は華やかだし、小学生年代ではそういう子が評価されやすい傾向があるのは明らかです。

しかし私は、「ドリブルでゴリゴリ抜いて、自分一人で点を取ることができる子こそ危ない」と思っています。

どんなに華やかでも、いつか訪れる壁を乗り越えるかどうかが大事だからです。

「今自分の子のサッカーに悩んでいる親御さんの背中を、そっと支えることができたら良いな」と願っています。

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小学生年代のサッカーの素質・才能を見分ける方法

小学生でサッカーを始めた子の才能・素質を見分ける方法を書きますが、

そんなものないです

もしあったとしたら、資金力のあるチームが見分けられるコーチを買い占めていることでしょう。

世界の名門チームを見れば明らかです。

誰もが名前を知っているような強豪チームでも、素質・才能のあるであろう子供が早くから見出されて集められますが、全員がサッカー選手として成功するわけではありません。

もちろん名門チームは、良いコーチやスカウティングは集まっていますが、『サッカー選手として成功する子の傾向』を知っているだけで、自チームに招いた後に花開かない子供もたくさんいます。

逆に資金力はあまりないのに、選手を育てて移籍させることで評価を得ているチームも多数あります。

2018年ワールドカップで準優勝したクロアチアの『ディナモ・ザグレブ』は準優勝メンバー23名のうち、10 数名(記事による)が同クラブ出身で話題にもあがりました。

「選手を育成する上で大切なのは焦らないこと」

「世界最高の選手」モドリッチを生んだディナモ・ザグレブ「未来予測型」育成哲学

(引用:REALSPORTS

バロンドールを獲得した、モドリッチ選手の元在籍クラブでもあり、サッカーが詳しい人であれば育成で優れていることで有名ですが、全員が成功した訳ではありません。

私が考える、サッカーの素質・才能がある子の特徴を、あえてあげます。

  • サッカーというスポーツを理解している
  • 素直
  • 自立している

どれも、生まれつきのものではありません。

生まれつき持った才能はさまざまだし、それを伸ばせば良いのです。

そして何より、サッカー選手として成功することだけが人生の成功ではありません。

「子供が優しすぎる」と悩む保護者をたまに見るし私の子もそうですが、それは才能だと思って大切にしています。

「優しい」って素晴らしい才能ですよ!

サッカーだけに限りらず、その人の才能・能力を医学的に簡単に書くと、

遺伝50% + 環境50%

です。

遺伝的に恵まれていなくても、後天的な要因でいくらでも成長できるのです。

確かに天才はいます。

しかし、天才に勝る子もたくさんいます。

どの道を歩むかは、自分次第です。

誰にだってサッカーで成功する才能・素質はあります

逆にこんな子はサッカーの素質・才能が疑わしい

逆にこんな子はサッカーの素質・才能が疑わしい

サッカーのコーチをしていると、いつまで経っても上手くならない子がいます。

練習をしていれば技術的には上手くなりますが、その技術を試合で生かせないのです。

もちろん良い方向に向かえるように接していますが、週末の数時間では難しいこともあります。

そういう子はサッカーの素質・才能(と言っていいのかはわかりませんが)が疑わしいと感じます。

例えば、

  • 自分のことしか考えていない
  • 他の子の邪魔をする
  • すぐにコーチの指示を仰ぐ
  • やる気がない

など

です。

子供は純粋なので、多くは環境面に問題があり上のような子になったと考えられます。

コーチが原因の場合もあるし、家庭環境が原因な場合もあるので難しい問題です。

小学生のサッカーで親の過保護・過干渉は子供がダメになる説

ただ前述したとおり、能力の50%に影響する環境面は改善することができます。

焦らず大人が変わっていければ大丈夫です。

今は上手くなくても大人が変われば、子供はグングン成長していきます。

私がサッカーコーチ・親として参考にしている池上正さんの本を紹介します。

子供のために変わりたい!と思うのであれば読んでみてください

「ゲームがつまらない」と言ったサッカー初心者が成長していった1年半

一つ私がいるチームの子を例にあげます。

子供と私が今のチームに移籍したのが、2018年7月でした。

私がC級コーチライセンスを持っていることもあり、すぐにコーチとして子供達と一緒にサッカーをやりだしたのですが、最後のゲームで、

ゲームつまらない

と言ってくる子がいたのです。

その子は私たちが移籍してくる少し前に、チームに入部してきたとのこと。

サッカーを始めたばかりということもあり、お世辞にも上手いとは言えないし、正直なぜサッカーをしているのかもよく分かりませんでした。

サッカーで一番楽しいのはゲームだし、そのゲームがつまらないというのは、何か問題があるとすぐにわかりました。(ここでは割愛します)

1か月程すると遠征や練習試合に、その子は必ず参加していないことに気付きます

その子の為に特別何かした訳ではないし、一緒に練習をしてくれたコーチも同じ考えでやってくれたお陰なのですが、数か月後いつの間にか遠征にも参加するようになってくれました。

その考え方は、「サッカーを好きになってもらおう・楽しもう」ということ。

物静かな性格ではありますが、今では遠征に必ず来るし練習も楽しそうです。

先日、雨で練習をするか迷っているコーチのもとに、「今日練習ありますか?」と、その子の親から誰よりも早く問い合わせがあったとのこと。

もしかしたら雨なら予定を入れたかったのかも知れませんが、私は「きっと練習を楽しみにしてくれているんだな」と嬉しく思いました。

その子はもうすぐ、トップチームで公式戦デビューします。

「ゲームがつまらない」と言っていた、上手くない子が1年半でこれだけの成長を遂げたのは「サッカーが好き」になったからです。

それに勝る才能はありません。

小学生年代でサッカーの最高の素質・才能は「サッカーが大好き」であること

小学生年代でサッカーの最高の素質・才能は「サッカーが大好き」であること

私はWebライターもしていて、サッカー選手紹介の記事を書きます。

今は東京オリンピック世代を取り上げていて、どの選手にもある共通点があることに気付きました。

それは、ずっと成功し続ける選手はいない、みんな必ず挫折を味わっているということです。

大きく分けて2パターンが多いように感じました。

①小学生から才能を見出される → ジュニアユース・ユース(中学・高校)で挫折後はい上がりプロ入り → プロ入り後も苦しみ、今の活躍へつなげる
②小学生は無名 → ジュニアユース・ユースで(中学・高校)成長しプロ入り → プロ入り後も苦しみ、今の活躍へつなげる

①は久保建英選手、②は小川航基選手が有名です。

とても簡単に書いたし、上のパターンだけではありませんが、サッカーの才能あふれる選手でも必ず何度も訪れる、挫折や絶望からはい上がってきています。

ずっと好調で右肩上がりだった選手は、私が見る限りいません

サッカーの最高の素質・才能は、訪れた挫折や絶望からはい上がる、「サッカーが大好き」という強い気持ちなのではないでしょうか。

それが土台にないと、どんなにサッカーが上手くても、身体能力が優れていても挫折や絶望からはい上がってくることはできません。

自分の子のサッカーで「うちの子サッカー向いてないのかな?」と悩んでる方は、まずサッカーを大好きにさせることを強く勧めます。

好きなら、遅かれ早かれ成長していきます。

あとは自分の生まれ持った武器を磨いていけば、魅力的なフットボーラーになれると私は信じています

4歳の息子の話

余談ですが、4歳の息子は電車が大好きです。

誰も何も教えていないのに、いつの間にか自分でYouTubeを見て山手線の駅を全部言えるようになりました。

クリスマスプレゼントに電車図鑑を買ったら、東京メトロ・JR・その他私鉄の駅名をびっくりするようなスピードで覚えていっています。

先日、新宿三丁目駅には副都心線も乗り入れていることを息子から教わりました(笑)

「好き」の力はすごいと改めて実感しています。

まとめ サッカーの素質・才能がある小学生とは

小学生年代でサッカーの素質・才能がある子の特徴や見分け方について書きました。

素質や才能を見分ける方法はありません。

良い点も悪い点も、成功する選手も成功しない選手も、『傾向』があるだけです。

ましてや小学生のうちからサッカーの素質・才能はわかりません。

そしてその後、誰が成功するかもわかりません。

わからないからこそ、偶然の中に必然を見出そうとするのではないでしょうか。

わからないからこそ、世界中の人がこんな不自由で最高のスポーツに熱狂するのではないでしょうか。

ただ一つ言えるのは、成功した選手は全員「サッカーが大好き」だということです。

どんな壁にも負けないくらい強い「サッカー愛」を持った選手たちが東京オリンピックで輝き、世界に羽ばたこうとしています。

「サッカーを好きになれ!」なんて大人に言われて好きになる子なんていません。

眉間にしわがよってる大人にやらされて、サッカーの楽しさがわかるでしょうか。

その答えは、いつだって子供達と一緒にやるサッカーグラウンドに転がっていると私は思います。

また答えのかけらを探しに、子供達と一緒にやるサッカーを楽しみにして、今回の記事は終わりにします。

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