今度の8人制の試合、フォーメーションはなにが良いかな…
結局どの布陣が一番いいんだろう?
8人制に限った話ではありませんが、どういうフォーメーションにするかを話すのが好きな人が多いように感じるのは私だけでしょうか。
否定はしませんが心の中では、
いやいや、ちょっと待って
と思っています。
どのフォーメーションにするかは、チームの子供たちの特長や能力を見てから決めるもので、先に決めるものではないと考えています。
最悪子供の可能性をつぶしかねないからです。
知識をもったプロコーチがチームの哲学として貫くなら話は別ですが、一般的な街クラブを前提に書いていきます。
フォーメーションは子供たちの特徴や個性を見て決める
8人制のフォーメーションは、子供たちの特長や個性を見て決めます。
始めから「3-3-1」や「2-3-2」と決めて、当てはめていくのは危険です。
例えば、
- 1人で相手を2~3人抜ける選手がいる
- ディフェンスが得意な選手が数人いる
という場合、1トップにするのか2トップにするのか、バックを3バックにするのか2バックにするのかは変わってきます。
他にもほんの一例ですが、
- ドリブルは苦手だけどパスはできる
- 技術的に劣っているけど足が速い
という特徴の子がいる場合でもどこのポジションをやってもらうか、どういうフォーメーションにするかは変わってきます。
いや、全員出さないから
というバ○はお話になりません。
全員出場の方が良い理由を書いた記事です。
フォーメーションありきでやらせるのは違う
世界トップレベルのサッカーだと、全ての責任を背負った監督の哲学があり、それを表現する手段としフォーメーションが決まっていることがあります。
それ、プロの話ですからね
可能性あふれる子供たちを自分の過去の知識に当てはめて、8人制サッカーで、
3-2-2だな
2-3-2しかねぇべ
とフォーメーションありきで、子供を当てはめるのはとても危険です。
子供たちの将来の責任をすべて背負う覚悟があるなら良いかも知れません。
ただそんな有能なコーチが、日本の街クラブにたくさんいるのかと考えたら疑問です。
子供たちは将棋の駒ではなく、それぞれの人生を生きるかけがえのない存在です。
大人が無責任に可能性を狭めて良いはずがありません。
基本的に子供に任せるけど、最低限の「狙い」は共有しておく
8人制のサッカーでのフォーメーションの決め方の大切さは書きました。(このあとくわしく書きます)
子供たちの特長や能力の違いをみてフォーメーションを決めたら、実際にゲームをしてもらうのですが基本的には子供たちに任せてます。
決めた布陣にも狙いはこめてあるしね
それでも最低限、「こう攻めて、こう守る」という狙いはチーム内で共有しておいた方が良いと私は考えています。
フォーメーションありきでゲームを始めて、細かいことをうだうだ言うコーチが多いような気がしますが、もっと俯瞰した目で、
- 相手のゴールをみんなで狙い、自分のゴールをみんなで守れているか
- チームとしての「狙い」ができているかどうか
をみるようにしています。
細かい所は、練習で修正すれば良いだけだし、練習でできていないことはゲームではできません。
スタメン発表やチームの狙いを伝えるのに便利なのが、サッカー作戦ボードです。
大切なのはどうやってゴールを狙い、守るかを伝えること
ではどのようにフォーメーションを決めればよいのでしょうか。
チームによってパターンが無数にあるので、私のみているチームを例にあげて、トップ・中盤・バックに分けて簡単に解説します。
トップの選手に求めること
FW・トップの選手に求めることは『得点(アシスト)』です。
ある程度以上の突破力があり、シュートが上手い必要があります。
また私がみているチームは、ディフェンスの時間が多くなり、トップへのパスが苦し紛れのボールになることも予想されます。
それであれば、
- なにがなんでもゴールする
- なんがなんでも味方からのボールをマイボールにする
ということが求められます。
そうしなければ、またディフェンスの時間が長くなるためです。
それができそうな選手は今のところ2人なので交代も考えると、ワントップにすることにしました。
バックの選手に求めること
バックの選手に一番求めることは『ゴールをさせない』ことです。
8人制のコートだと2か3バックかで悩むことが多いとは思います。
4バックのチームも見たことありますが…
簡単に書けば、2バックで守り切れるイメージができれば2バック、3バックで守り切れるイメージならば3バックにします。
私がみているチームは、ディフェンスが上手い子は1人なため、その子をセンターバックにして左右をフォローしてもらう形の3バックにしました。
本当は2バックにしたいけど、成長してくれるのを待ちます。
中盤の選手に求めること
中盤の選手に求めることは簡単に書けば全部です。
トップは自分よりも前に味方がいないし、バックとキーパーは自分よりも後ろに味方がいないので、中盤の選手が上がったり下がったりして味方を助ける必要があります。
また、
- パスが上手い選手がいる
- サイドをかけ上がるのがはやい選手がいる
- フィジカルが強く体が張れる
などの特長で中盤のサイドや真ん中を決めても良いです。
また技術的に劣る子をどうフォローするかも、トップ・バックの配置を含めて考えます。
私のみているチームは、サッカーを始めて1,2年の子が多いのでトップ・中盤・バックの真ん中の選手を中心軸にして、サイドをカバーできるように『3-3-1』にしました。
今後バランスや子供たちの成長によって変えるかも知れません
ぜいたくを言わせてもらえるなら2-3-2が良いと思っている
ここまで書いておいてなんですが、私は8人制のサッカーは好きではありません。
なに?8人って…なんで8人か誰が考えたん?しっかり考えたん?
と思っています。
文句を言っていても仕方ないのでやりますが、ぜいたくを言えるなら全員攻撃・全員守備の2-3-2がいいなと考えています。
大切なのはいろんな技術の選手がいる中で、どう組み合わせたら
- みんなが成功体験を味わっていけるか
- どういうゴールがイメージできるか
- どういうイメージでゴールを守れるか
を考えることです。
うちは個人技中心だから…
うちはパスサッカーだから…
などと、戦術やフォーメーションありきで子供たちを当てはめていくのは、子供の可能性をつぶすことになりかねません。
また小学生年代ではいろんなポジションをやってもらうことも大事です。
子供の可能性を大人が狭めず、いろいろチャレンジさせてほしいなと思います。
まとめ 8人制のフォーメーションは子供たちの特長や個性をみて決めよう
小学生年代8人制サッカーのフォーメーションの決め方について紹介しました。
選手たちにどの配置でどこをやってもらうかは、子供たちの特長や個性をみて決めます。
各ポジションで求められる能力があるし、それぞれが活躍しやすい場所や、技術的に劣る子をフォローしやすいポジションにすることが大事です。
始めから完璧にできるコーチなんていないので、子供たちの様子をみながら柔軟に変えていきましょう。
小学生年代でのフォーメーションは、コーチの好みだけで決めるものでは決してありません。
また小学生年代ではいろんなポジションにチャレンジした方が良いです。
大人でさえポジションを変えて成功する選手がいるくらいですからね
大人の役目は子供の可能性を狭めず、守って伸ばすことです。
子供が楽しく、いきいきとサッカーをプレーするためにも、フォーメーションを考えることから頭をひねりまくるコーチが増えることを心から願っています。
コメント