「前から!前から!」おじさんが日本サッカーを衰退せている説

前から!前から!

ってゲーム中に連呼するおじさんって結構いませんか?

「前から!前から!」おじさんと勝手に命名します。

相手のゴールキック・ミニサッカーだとゴールスローになり、GKのキックやスローが飛ばないと見るや一つ覚えのように「前から!前から!」と連呼するおじさんが表れます。

前からプレスをかける戦術もあるので間違いではないですが、なんでもかんでも「前から」と子供に伝えるのは違います。

前から行かない時もあるからです。

あとで書きますが8人制や11人制の中学生までは「前から」のディフェンスで通用します。

ただずっとサッカーを続けるのであれば、「前から行かない時もある」のは選手たちに伝えた方が良いと思います。

いつかサッカー選手として困ってしまいますからね…

今回は「前から!前から!」おじさんが日本サッカーを衰退させている説を説明・紹介します。

このブログでは他にも、日本のサッカーを弱くしている『ダメなコーチ・大人』をまとめているので、ダメなコーチ・大人と関わらないようにしましょう。

日本サッカーが弱い理由は「こんなオジサンたち」が原因|まとめ

「前から!前から!」と子供たちにいうおじさん達

私が命名した「前から!前から!」おじさんは、大会に行くとだいたい何人かいます。

  • 相手のゴールキックが飛ばない
  • 相手のゴールスローが飛ばない
  • 相手のバックラインでパスを回している

など

の時に登場するケースが多いです。

まずコーチングとしておかしい

「前から!前から!」と連呼するのはコーチとして頭が悪そうに見えます。

前から行かせたいのであれば、練習中・ゲーム前・ハーフタイムに選手たちに伝えれば良いだけです。

思うように選手がプレーしていないのは、コーチの責任です。

選手が疲れて前から行けていないのであれば選手を代えれば良いですしね

「前から!前から!」おじさんはまともなコーチングもできないし、コーチとして未熟だと自ら証明していると私は思います。

もちろん、選手をはげます声でもありません。

「自分が勝ちたいだけ」感が丸出し

「前から!前から!」おじさんはたいていの場合、相手陣地で奪えばそのままゴールにつながると思って、必死に連呼しています。

まぁ間違いでもないのですが

相手のゴールキックが飛ばないと分かったとたん、鬼の首を取るかのように

「前から!前から!」

と大声で連呼するその姿。

「自分が勝ちたいだけ感」が丸出しで、はっきり言ってダサいです。

勝ちたい気持ちは子どもも同じ。

子供以上に大人が勝ちたくなって良いことはありません。

「前から行かない時」もあるのがサッカー

「相手陣地内でボールを奪えれば、そのままゴールできる」という考え方は「前から!前から!」おじさんのダサさは置いといて、正しいです。

しかし「前から行かない時」もあるのがサッカーです。

例えば、

  • 普通に戦っても勝つのが難しい
  • この先制点をどうしても守り切りたい
  • 最悪、引き分けでも良い

など

「前から行かない時」のディフェンスの多くは、弱者の戦い方です。

ただ技術で劣るチームが、強いチーム相手に勝つ、ジャイアントキリングが数多く起こるのも、サッカーの良さの一つでもあります。

日本サッカー界、最大のジャイアントキリング、『マイアミの軌跡』が起こった時は、本当に興奮しました!!

(出典:「!『マイアミの奇跡』 ~日本がブラジルに勝った試合~」

なんでもかんでも「前から!前から!」としていたら、決して起きなかったジャイアントキリングです。

このように「前から行かないディフェンス」だからこそ、勝てる試合があることを、小学生・ジュニア年代、ジュニアユース年代で伝えるのが大人・コーチの役割の一つであると私は考えています。

正直、中学生までは「前から!前から!」おじさんでも通用する

一般的なスポ少・街クラブ3つに所属し、いろんなチームを見てきた経験から、

8人制サッカーはほぼ前からのプレスで通用する

と断言できます。

自分の子のジュニアユースチーム選びで、ジュニアユースの試合を結構見ましたが、だいたいどこのチームも「前から」のディフェンスだったし、通用していました。

これだけは声を大にして言いたいのですが、

45分ハーフの試合で、やみくもに「前から」いくディフェンスは体力が持ちません。

すべて前からディフェンスに言っているように見えても、やみくもに前からいくチームは見る限りなく、「取りどころ」を意識したディフェンスをしています。

だって体力が持たないんですから

ただ小学生・ジュニア年代の8人制・ジュニアユースの11人制30分ハーフだと、試合終了まで体力が持つ選手が多いです。

だからこそ、狙いもなく「前から」ディフェンスに行っていたように感じるし、「前から!前から!おじさんが発生するのだと思います。

「前から!前から!」おじさんが日本サッカーを衰退させている

前述した通り、8人制・11人制と小学生から中学生の試合までは、なんの狙いもなく前からディフェンスに行っても通用します。

実際、前からプレスされるのは嫌ですからね

だからこそ「前から!前から!」おじさんが発生します。

確かに1試合を通して最初から最後まで前からプレスをするのは、理想的なディフェンスの一つではあります。

ただ通用するからといって、前からの守備に固執し過ぎたのが日本サッカーのすそ野の現状です。

8人制の試合ではだいたい、両チームとも狙いのない前からのディフェンス。

バタバタするチームあれば、パスはまわしてプレスを回避しようとするチーム、個人技でプレスを回避するチームなどたくさんあります。

「さすがだな」と思うチームも中にはありますが、試合中のリズムがずっと一定なんです。

ずっと両チーム「前から!前から!」だから、チームの「かけ引きも」もなければ、抑揚がない。

厳しく書くと、見ててつまらないです。

ずっとバタバタしてて落ち着きがないし、何ならコーチも落ち着きがない。

「前から!前から!」おじさんは特に落ち着きがないですよね…

世界レベルの試合はどうでしょう。

  • ここで一点欲しい
  • 今だけは点を取られたくない
  • 最悪引き分けでも良い

など

いろんなチーム・選手の思惑があり、1試合でゲームのリズムがどんどん変わります。

ずっとバタバタしてて、リズムが最初から最後まで同じゲームなんてないし、もしそんなゲームがあれば見ててつまらないです。

大切なのは「大人になってもサッカーが楽しめるように」子供たちに伝えること

中学生までは通用する「前からのディフェンス」だけを狙いもなくやり続けると、その後のサッカーでつまずきます。

だって他のディフェンスは教わってもないし、やっても来なかったんですから

サッカーをプレーする上で大事な「かけ引き」をしてこなかったツケは大きくつくと私は考えています。

「かけ引き」のないサッカーは、見ていても面白くありません。

大切なのは「大人になってもサッカーが楽しめるように」子供たちに技術やかけ引き、戦術などを伝えることだと思っています。

「前からのプレスもあるし、引いて守ることもあるんだよ」と子供たちに伝え、紅白戦でも練習試合でも試してみるのをおすすめします

まとめ 「前から!前から!」おじさんの被害に合わないようにしよう

今回は「前から!前から!」おじさんが日本サッカーを衰退させている説を説明・紹介しました。

「前から!」をやたら連呼する「前から!前から!」おじさんは、コーチとしていまいちな上にダサいのを自ら証明してくれています。

「前からいくディフェンス」が理想的なディフェンスの一つであるのは正しいし、中学生までは試合終了まで体力がもつので、やみくもな「前からいくディフェンス」でも通用します。

ただ高校生や大人になると1試合の体力がもたないので通用しなくなります。

中には激しいトレーニングをして最後まで体力がもつ選手もいますが、限られるしなんの意図もなくプレスに行くわけではありません。

また高校生になるまで「ディフェンスでのかけ引き」を教わらなかったツケは大きいです

「前から行く時もあれば、行かない時もあるよ」と子供たちに伝え、練習からできなくても良いから試すのをおすすめします。

「前から!前から!」おじさんの弊害を書きましたが、「それが通用してしまう」日本サッカー界にも問題はあります。

U-12のJ下部の試合映像をみると、相手のプレスを落ち着いてかわし、前運ぶ。

ダメそうならもどしてやり直すなど、「うまいな~」と思うゲームもあります。

ただ現場レベルだと、だいたいバタバタして落ち着きのない試合が多いです。

この辺はまた別の問題ですが、「前から!前から!」おじさんの被害に合わずに、サッカーの「かけ引き」を楽しむ子供が増えたら良いなと心から願っています。

コメント

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