サッカー・フットサル歴25年以上サッカーコーチ歴7年で、2021年の4月に3年間いたU-12女子サッカーから男子サッカーに戻ってきた私ですが。
「とりあえず前に蹴っとけ」というサッカーを小学生・ジュニア年代からやっているチームがいまだに多いなと強く感じます。
そのサッカー面白いっすか?
と違和感がするし、「とりあえず前に蹴っとけオジサン」がコーチなのでしょう。
「とりあえず前に蹴っとけオジサン」は日本サッカーを衰退させています。
サッカーで大切なことを子供に伝えられないからです。
また、小学生・ジュニア年代で「とりあえず前に蹴っとけ」というサッカーを続けると、上手くなれず下手くそになる可能性が高くなります。
被害に合わないようにしてくださいね!
今回は「とりあえず前に蹴っとけオジサン」が日本サッカーを衰退させている説と題して、説明・紹介します。
このブログでは他にも、日本のサッカーを弱くしている『ダメなコーチ・大人』をまとめているので、ダメなコーチ・大人と関わらないようにしましょう。
日本サッカーが弱い理由は「こんなオジサンたち」が原因|まとめ
小学生・ジュニア年代でよく見かける「とりあえず前に蹴っておくサッカー」
小学生・ジュニア年代では「とりあえず前に蹴っておくサッカー」をよく見かけます。
「とりあえず前に蹴っておくサッカー」は、
- 自陣でボールを奪われて失点するのを防げる
- 手っ取り早くボールを前に運べる
- マイボールになったらなったでラッキー
- 相手のミスでチャンスができる
- 相手ボールになってもそこからプレスできる
など
のメリットがあるからでしょう。
『自分が、ただ勝ちたいだけ』
の大人がとる手段だと私は思っています。
楽をする分、デメリットもすごくあります。
- つまらないサッカーしかできなくなる
- そのうち通用しなくなる
- かけひきが学べない
- サッカーの本当の楽しさを学べない
- 勝てれば何でも良い選手になる
などなど
特に、小学生・ジュニア年代で『サッカーの本当の楽しさを学べない』のは、その後のサッカー人生を左右するくらい危険なことです。
「とりあえず前に蹴っておくサッカー」を使う時もありますが、それしか知らないのはサッカーが上手くなりたいのであればやめておいた方が良いでしょう。
「とりあえず前蹴っとけオジサン」が日本サッカーを衰退させている説
「とりあえず前に蹴っておくサッカー」しか子供たちにやらせない「とりあえず前に蹴っとけオジサン」は日本サッカーを衰退させています。
前述したように、自分が『ただ勝ちたいだけ』で子供の将来を考えていないからです。
サッカーの最大の楽しさ・魅力は、
- 相手とのかけ引きで勝つ
- 意図と意図が通じ合う
なのではないでしょうか。
相手とのかけ引きで勝つ
サッカーでは「相手とのかけ引き」があり、フットボール最大の魅力の一つです。
大人になってもかけ引きしない人いますけど…
例えば、相手ゴール前でボールを持った時に、自分のマーカーが寄せてきた場面。
シュートを打てる距離だし、相手もシュートをさせないように守ってきます。
相手をはがして「シュートを打つ」と見せかけ、シュートフェイントで切り返すと、相手は引っかかり尻もちをつく。
ゴール前でドフリーとなり、なんなくゴール。
一例ですが、相手とのかけ引きに勝ち、完全にだましてゴールを奪った時に、
おぉ!すげえ!!
となり、見ている人たちを魅了するのです。
何でもかんでも「とりあえず前に蹴っておくサッカー」で、「前から!前から!」しかないサッカーには相手とのかけ引きはありません。
意図と意図が通じ合う
サッカーは自由で広く、競技人数も多い「同じ場面が二度とないスポーツ」です。
偶然ばかりの中で『必然をつくり出した時』がすごく面白いし、見ている人たちを魅了します。
ちょっと難しいのでたとえ話をしますね!
小学生・ジュニア年代で多い、「前から!前から!」とプレスをかけてくるイノシシ集団みたいなチーム」が相手だったとします。
ア〇みたいに何も考えず前からプレスに来るので、裏へのスルーパスで簡単に得点ができるのです。
ただ、相手がア〇みたいに前からプレスに来ている状況で、
- 相手の裏を狙って走る選手
- 相手の裏を狙ってパスを出す選手
の2人の「意図と意図」が合って初めてスルーパスが通り、相手のゴールを奪えます。
相手は何も考えないのを逆手に「かけ引きで勝った」とも言えますね
ガンガン前からプレスに来る相手の裏を取り、「意図と意図が合った」スルーパスを通して、ゴールをするプレーは人々を魅了するのです。
プレーしている選手たちも気持ち良いでしょうね!
何のかけ引きもしない「とりあえず前に蹴っておくサッカー」では、仲間との「意図と意図が通じ合う」サッカーの魅力を学べません。
この地球で一番愛されているサッカーをしながら、「何しても勝ったら良い」と教えられ「サッカーの魅力」を教わることができない。
そんな子供たちが、中学生→高校生→大人となり、サッカーで本当に幸せになれるとは思えません。
またそんな選手が大人になり、子供たちに『本当のサッカーの楽しさ』を伝えられるでしょうか?
小学生・ジュニア年代でサッカーに関わるコーチ・大人は、一度ふりかえって「とりあえず前に蹴っておくサッカー」になっていないか、考えてほしいと願っています。
「とりあえず前に蹴る」戦術・場面もある
今まで「とりあえず前に蹴っとけオジサン」の功罪を書いてきました。
ただ「とりあえず前に蹴る」戦術や場面はあります。
- 子供たちが、どうしても勝ちたいと考えている
- ゲーゲンプレス
- トップの選手が高確率でマイボールにできる
など
子供たちが、どうしても勝ちたいと考えている
リーグ戦で昇格・降格がある中、
今は勝っているけど苦しいから、ボールを前に蹴っておけば良くね?
と考える子が少なからずいます。
ギリギリの戦いで、子供たちがどうしても勝ちたいのであればピンチの時、とりあえず前に蹴ってクリアするのがありな時もあります。
コーチや大人が、
とりあえず前に蹴れ!
と指示するのは論外ですが、ギリギリの試合で「子供たちの意志」で前に蹴るのであれば、全然ありだと私は思います。
ゲーゲンプレス
何の狙いもなく「とりあえず前に蹴る」のはダメですが、「とりあえず前に蹴る」戦術もあります。
ゲーゲンプレスです!(ちょっと違うけど)
ゲーゲンプレスは「とりあえず(でもないけれど)前に蹴って」こぼれ球をチーム全員で奪いに行き、ショートカウンターで得点までつなげます。
小学生・ジュニア年代で「ゲーゲンプレス」はさすがに難しいですが、戦術的な狙いがあれば前に蹴るのはありです。
トップの選手が高確率でマイボールにできる
ゲーゲンプレスのように「とりあえず前に蹴る」とは違いますが、バックラインから前に蹴ってもトップの選手が大迫勇也選手のような「高確率でマイボールにできる」場合は、前に蹴るのもありです。
偶然や相手のミスを願うより、自分たちの意志でプレーしているかが大事ですしね
「あのトップの選手にロングボールを蹴ってキープした後、フォローするんだ」と選手同士・チーム間の狙いがあればロングボールを使っても問題はありません。
やり過ぎてバレるのはあれけど…
小学生・ジュニア年代で大切にしたい技術
小学生・ジュニア年代で大切な技術とは、
「大人になってもサッカーを楽しむことができる技術」
だと、私は思っています。
- コーチが勝ちたいだけ
- コーチの経験不足
- コーチの技術不足
- コーチの知識不足
など
で、「手っ取り早く、ただ勝とうとするだけ」のコーチがすごく多いのではないでしょうか。
- とりあえず前に蹴らせる
- 全員出さない
- 姑息な手段を教える
- 勝てれば何をしても良い
- ひたすら怒鳴って子供に言うことを聞かせる
などなど
おそらく誰もが見たことがあるはずです。
小学生・ジュニア年代でコーチ・大人たちが伝えてほしいのは、
- 大人になってもサッカーを楽しめる技術
- ずっとサッカーを楽しむための考え方
- リスペクトの気持ち
- 自分の体のケアの仕方
など
です。
目先の一勝に惑わされることなく、目の前の子供たちが『サッカーを通じて、人生を豊かにする方法』を考え、伝えていってほしいと願っています。
まとめ 「とりあえず前蹴っとけオジサン」の被害に合わないようにしよう
今回は「とりあえず前に蹴っとけオジサン」が日本サッカーを衰退させている説と題して、説明・紹介しました。
日本の小学生・ジュニア年代では、「とりあえず前に蹴っておくサッカー」が、いまだに横行しています。
子供たちは上手いのにもったいないな…と感じますね…
「とりあえず前に蹴っとけオジサン」が少なからず存在して、子供たちに「とりあえず前に蹴っておくサッカー」を強制したり、放っておいたりしているのです。
「とりあえず前蹴っとけオジサン」からは、サッカーで一番大切なことを学べません。
「とりあえず前蹴っとけオジサン」の被害に合っている子供たちは最悪、サッカーを辞めるでしょう。
サッカーの本当の楽しさを知らないままプレーしますからね…
ただ、ロングキックで前に蹴る場面もサッカーではあります。
その辺を使いこなせるかは、コーチのサッカー知識・経験、次第ですね!
小学生・ジュニア年代で大切にしたいのは、
大人になってもずっとサッカーが楽しめるようにプレーすること
だと、私は思っています。
目先の一緒に惑わされずに、「本当に子供たちの未来を優先できるサッカーコーチ」は、多くはありません。
私も未熟なころ、失敗した経験があります
毎週末、「サッカーを楽しみに来る子供たち」は、日本サッカー界の宝物です。
私もまだまだ勉強しながら、「大人になってもずっとサッカーを楽しめるフットボーラー」を一人でも多く増やすために、頑張ろうと思います。
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