子供がゴールキーパーをやっているから応援したい!
今のチームにキーパーコーチがいない…
子供を応援したい気持ちは、親であれば誰でもあります。
「キーパーの技術がわからない」、「チームにキーパーコーチがいない」と不安になることもあると思います。
基本的にはのびのびプレーして、キーパーを大好きになってもらうのが一番良いので焦らなくても大丈夫です!
ただThe・昭和な元キーパーの大人が小学生年代の子に、
「手でいけ!」
と言っているパターンをたまに見るので、それは違うというイエローカードの意味を込めてキーパーの構え方を紹介します。
自分のベストな構え方は最終的に自分で見つけるもので、他の人から言われて身につくものではありません。
題名で「小学生」と書きましたが、大人でも同じです。
ゴールキーパーの構え方の基本はあるけれど、ベストは自分でみつけるもの
キーパの構え方を、言語化して教えてくれたのが元フットサル日本代表の内山慶太郎さんです。
(久しぶりに見たけど、すごい経歴になってる…)
後で詳しく紹介しますが、フットサルキーパー(ゴレイロ)の構え方は3つあると教えてもらいました。
子供も大人も、サッカーでもフットサルでも考え方は同じだなと感じました
プレー中の構え方は、すごく悩んだ時期もあっていろいろ試しましたが、たどり着いた答えは「基本の型を大切にしながら、自分に一番合う構え方を見つけること」です。
ボールの蹴り方でも同じことがいえると思っています。
体型や骨格、筋肉の付き方などは一人ずつ違うので、ベストな構え方は自分で見つけるしかありません。
「言葉では抽象的になりがちな基本」を信じすぎるのは、危ない可能性もあります。
構え方を間違えているとすぐに反応できないことも
ゴールキーパーは、相手のシュートに対してベストな準備をする必要があります。
まずは相手にシュートさせない、シュートを枠内に打たせない、シュートコースを限定することが大事です。
良いキーパーの条件を書いた記事はこちら。
最後の最後に「相手のシュートが枠内にきてしまう」ことに対してシュートストップを行うのですが、その準備が『構え方』です。
構え方を間違えると、向かってきているシュートに対してすぐに反応できません。
「腰を落とせ!」・「手でいけ!」と子供に言っている大人をたまに見ますが、半分正解で半分間違いです。
「腰を落とせ!」・「手でいけ!」の間違い
代表的な謎のアドバイスとして、「腰を落とせ!」・「手でいけ」をあげていますが、疑問に思うのは他にもあります。
今回は2つに絞って、説明します。
「腰を落とせ!」に対して
キーパー経験者の大人は、子供に対して「腰を落とせ」と言うことが多いように見えます。
確かに腰は落としますが、まずは「いつ、どれくらい腰を落とせばいいの?」とツッコみたくなります。
人それぞれ、シュートに対して反応しやすい体勢は違うはず。
それを考えずに「腰を落とせ!もっと!」と言い続けるのは違います。
正しい時もありますが、「良い反応できない=腰の落としが足りない」と考えてる人もたまにいますね
どんだけ腰落とせばええねん!みたいな…
「手でいけ!」に対して
ゴールキーパーの最大の目的は「相手にゴールさせないこと」であり、その手段として手でも足でも顔でもなんでも良いです。
ただ優先順位があり、ボールをキャッチしてマイボールにするのが多くの場合、チームにとって一番助かります。
マイボールにしたいので「手でいけ!」というのは正しいのですが、足でしかセーブができない相手のシュートがあります。
例えば近距離で低めに打たれたシュートです
バレーボール選手でさえ、足でいく時ありますしね
足でしかセーブができないシュートに対して、手からいってしまったら失点するし、それを避けるためにもやみくもに「手でいけ!」と言い続けるのは危険です。
私がU-12のキーパー練習をする時、足のセーブも練習するし、まずは「止められればなんでも良いよ」と伝えます。
相手のシュートに対して手か足か子供が超悩むという問題がおきますが、良いキーパーになるには避けては通れないと思ってます。
サッカー・フットサルでのキーパーの構え方3つ
サッカー・フットサルのキーパーの構え方は大きく3つにわかれます。
シュートを打てそうな相手との距離が、
- 長距離
- 中距離
- 近距離
の3種類です。
一つずつ例を載せて説明します。
個人的な好みにより、レアル所属のベルギー代表、クルトワ選手に先生になってもらいました!
後で思ったけど、構え方が美しすぎます!
長距離
(引用:ゲキサカ)
長距離でのキーパーの構え方はこんな感じで、腰は高めです。
相手のボール保持者は、シュートかも知れないし、パスかドリブルかも知れません。
相手がどのプレーをしても対応ができ、シュートを打たれても素早く反応できる構え方が長距離での構え方です。
中距離
(引用:Football ZONE Web)
中距離のキーパーの構え方はこちら。だいぶ腰を落としています。
ボールを持っている相手がシュートをする可能性が高いので、シュートストップへの対応が必要な構え方です。
ただ相手のボール保持者はパスかドリブルか、まだわからないのでシュートを打てないタイミングごとに構え方を修正します。
近距離
(引用:青い鳥)
近距離のキーパーの構え方はこちらです。
さらに腰を落としているし、手も下にします。
相手のボール保持者との距離が近く、シュートの可能性がとても高いのでそれに対応した構え方です。
良いキーパーであればあるほど、相手のパスやドリブルにも対応できるようにしますが、まずは相手との1対1に勝つようにしています。
個人的な好みでクルトワ先生の画像を探したけど、この1対1の面のつくり方はほれぼれするし、美しい…
(引用:ゲキサカ)
個人的な感覚ですが、「腰を落とせ!」・「手でいけ!」という人は中距離に対応する体勢のことを言うことが多いような気がします。
もちろんこの3つの分け方が絶対ではないけれど、相手ボール保持者との距離や状態から構え方は変わります。
今回はポジショニングの話は複雑になるので省略していますし、近距離はなるべく構えずに飛び込んでいくプレースタイルもあります
始めのうちは基本の構え方を意識して、自分に合った構え方を見つけるのが一番大切です。
一番大切なのは、『自分に合う構え方』を見つけること
「長距離・中距離・近距離」の3つに分けて構え方を紹介しましたが、一例であって自分に一番合う構え方は、自分で探すしかありません。
例えばもう一度、クルトワ選手の中距離の構え方を例にします。
(引用:Football ZONE Web)
小学生のゴールキーパーの構え方で「足は肩幅くらい」っていう人いませんか?
クルトワ選手は肩幅の足の広げ方ではありません。
ほんの一例ですが、一番良い足の広げ方・腰の落とし方などは、人それぞれ違います。
私がキーパーコーチをする時は、「一番早く動ける体勢はどれ?」と聞きながら練習をします
キーパーに限ったことではないけど、始めは意識してプレーする→無意識でできるようになるの順番です。
たまに本能で順番をすっ飛ばせる子供がいますが、その時は才能(得意なプレー)を伸ばしていきましょう!
まとめ ゴールキーパーの構え方は3つあるけど、最後は自分で探そう
サッカーやフットサルでの、基本的なキーパーの構え方3つを紹介しました。
小学生向けに書きましたが大人も同じです。
「長距離・中距離・近距離」で構え方は変わります。
ただ上のレベルを目指したいのであれば、『一番自分に合う構え方』を自分で見つける必要があります。
3つに分けましたが、2つでも良いし、5つに分けても良いです。
そこら辺の大人が言う、「腰を落とせ!」・「手でいけ!」は完全に信じない方が良いかも知れません。
そして良いキーパーコーチと早めに出会う必要があると考えています。
自分の子供が「キーパーをやりたい!」と言われて、嬉しい親はどれくらいいるのでしょうか。
私はずっとキーパーですが、子供がキーパーをやりたい!と言い出したら少し迷うかもしれません…
基本的に1人しか出れない・責任重大なキーパーのつらさを知っているからです。
しかしそこを突き抜けるからこそ、世界で通用するキーパーが出てくるのではないかとも思うのです。
私がみる限り日本の若い年代は良いキーパーがどんどん出てきています。
個人的には大迫敬介選手です!これからが本当に楽しみです!
私の11歳の子供はキーパー大嫌いなので心配は要りませんが、もう一人の4歳の子供が「キーパーやりたい!」と言い出したら心から応援できるように、私自身も成長していきたいです。
日本のサッカー界に、世界一といわれるキーパーが出てくることを心から願っています。
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