ボールは友達!こわくないよ!
とサッカーコーチや子供のサッカーを応援している親は、言った経験がある人が多いのではないでしょうか。
私も自分の子に言ったことがあります!
しかし今は「ボールは友達じゃないかもな…」と考え直し、サッカーコーチとして子供に「ボールは友達」とは言っていません。
「ボールは友達」でも良いけれど、本当の友達は一緒に戦うチームメイトだと思うからです。
また「ボールは友達」の言葉を盾に、
- ボールを怖がる子供に無理やりプレーさせる
- ボールタッチの練習ばかりさせる
- ドリブルの練習ばかりさせる
など
の大人がいます。
本当にボールは友達なのでしょうか?
今回は「ボールが友達」が日本のサッカーを衰退させているかもしれない説として説明・紹介します。
このブログでは他にも、日本のサッカーを弱くしている『ダメなコーチ・大人』をまとめているので、ダメなコーチ・大人と関わらないようにしましょう
日本サッカーが弱い理由は「こんなオジサンたち」が原因|まとめ
「ボールはともだち!こわくないよ」は大空翼の有名なセリフ
(出典:キャプテン翼)
「ボールはともだち!こわくないよ!」は、マンガ『キャプテン翼』の主人公、大空翼の有名なセリフです。
大前提として『キャプテン翼』は不朽の名作であるのは確かです。
私も子供の頃にめっちゃ読みました!
世界中のサッカー選手に読まれているマンガだし、作品を否定するつもりはまったくありません。
まだサッカーが盛んではない頃から描かれ、日本のサッカー界に大きな影響を残した作品なのは間違いありません。
私はファミコンゲームをやりまくり「くっ!ガッツがたりない!」に悩まされました(笑)←年代バレる
小学生・ジュニア年代でよく言われる「ボールは友達」が日本サッカーを衰退させている?
特に育成で大切な小学生・ジュニア年代では「ボールは友達」とよく聞きます。
今もアニメをやっているし、ちょうど世代なんですかね…
よくいろんな記事で見る話題ですが、
- ヨーロッパではボールタッチの練習はしない
- 日本の低学年は、まずしっかりボールを持てるようにする
- 日本人のテクニックはあるがサッカーは下手
などなど
日本とサッカー先進国との違いや指摘は、いろいろな記事で良く見かけます。
私はジュニアサッカー界で有名な池上正さんが、ドイツの街クラブで撮ってきた動画を池上さんと一緒に見た経験があります。
ドイツの一般的な街クラブのゲーム風景が衝撃的過ぎて今でも鮮明に覚えていますが、
U-6なのにパスを上手くつないでゴールまでいっていたのです。
相手と身体があまり当たらないんですよ!
ゲーム中、一人一人がボールにさわる時間は短く、団子サッカーにならずに大人のようなリズムでパスをつないでいきます。
- 低学年はまずボールタッチから
- まずはしっかりボールが持てるように
- ボールは友達
が一般的・常識的な日本のジュニアサッカー界とは、こんなにも違うのかと本当に驚きました。
もちろんドイツの育成がすべて正しいとは思いませんが、その頃の私の子供たちのチームは小3くらいだったと記憶しています。
パスをする子がいる一方、いつまでも団子サッカーや玉砕覚悟の単独突破の子もいて「日本の一般的な育成は違うのかな」と感じました
サッカーを楽しむうえで「本当の友達」はボールじゃない?
サッカーコーチの久保田大介さんや池上正さんを見ていると、
「ボールは友達じゃないのかな?」
と思えてきます。
ボールはサッカーを楽しむ仲間・友達とをつなぐ道具なのではないでしょうか。
最初は「ボールは友達」で良い気もしている
サッカーを始めたばかりの子は「ボールは友達」で良いのかも知れません。
ただずっとボールとだけ友達で良いわけでもありません。
ボールをつかって、本当の友達・仲間とつながっていく幸せは、サッカー経験者であればみんなが知っています。
- 走ってくれると信じて出したボール
- シュートをしてほしくて預けたボール
- 味方のミスをカバーして奪い返したボール
- 失点ギリギリでGKがセーブしたボール
などなど
「ボールは友達」かも知れないけれど、本当の友達・仲間とを強くつなげる別の存在であるような気がしています。
海外ではボールタッチの練習はしない
前述しましたが、海外ではボールタッチの練習をあまりしないとの記事をよく目にします。
本当かどうか知りませんけどね
一方、日本の小学生・ジュニア年代では、
- 低学年はまずボールタッチ
- 一人でしっかりボールが持てるように
- それができてからパス
と練習を進めるチームが多いようにみえます。
私と私の子がいた、3つのスポ少・街クラブともすべて同じ方針でした
- 低学年はボールタッチから
- 団子サッカーは必要
- ボールは友達
など
日本の小学生・ジュニア年代の育成が合っているのかもしれないけれど、「間違っているかも」と疑うのも大切なのではないでしょうか。
日本のサッカーは、まだまだサッカー強国に及ばないからです。
日本人選手はテクニックがあるけど、サッカーは上手くない
「日本人選手はテクニックがあるけど、サッカーは上手くない」と海外コーチからよく指摘されます。
私も実際、J下部の子やいろんな子とフットサルをした時に「足元が上手いけど、判断が悪すぎるな」と感じるのがすごく多いです
サッカーに正解がないし、だからこそ難しいのですが日本の一般的な育成の仕方は正しいと思いますか?
サッカー先進国の育成の方が正しいのでしょうか。
思考を停止するではなく、自分で情報を得て自分で考え、子供たちと接するのが良いと私は考えています。
あなたは「ボールは友達」だと思いますか?
ここまで書いてきて、
いや、違うだろ!
うーん、そうかもな
いろんな意見があると思います。
あなたは「ボールは友達」だと思いますか?
私は友達かも知れないけど、親友ではないと考えています。
本当の友達・仲間とかけがえのない時間を共有させてくれるためのキューピット役とでも言いましょうか
答えはなんだって良いです。
ただ、「なんとなく子供に口にしている言葉が本当に正しいのだろうか?」と時々疑ってみるのが大事ではないでしょうか。
「ボールは友達」のセリフを免罪符にして、
- ボールを怖がる子供に無理やりプレーさせる
- ボールタッチの練習ばかりさせる
- ドリブルの練習ばかりさせる
など
の大人が一人でもいなくなれば良いなと思います。
まとめ 「ボールは友達」だけにとらわれず、本当の友達とサッカーを楽しもう
今回は「ボールが友達」が日本のサッカーを衰退させているかもしれない説として説明・紹介しました。
キャプテン翼は不朽の名作だし、「ボールは友達」のセリフに救われた人も多いかと思います!
ただ日本の小学生・ジュニア年代の初期の段階では、
- 低学年はまずボールタッチから
- まずはしっかりボールが持てるように
- ボールは友達
と伝え、練習しているチームが多いです。
結果、小3~小4になっても団子サッカーから抜け出せない子も出てきます。
ドイツの一般的な街クラブのゲームではU-6は広がってパスをつないでいました。
この差は低学年から「ボールは友達」「まずはボールタッチ」として練習しているからなのかも知れません。
「日本人は足元が上手いけどサッカーは下手」と海外のコーチからよく言われる指摘もありますしね
始めは「ボールは友達」で良いと思いますが、ボールは本当の友達・仲間とをつなぐ「キューピット役」ではないのかなと考えています。
大切なのは普段自分が使っている言葉や声かけ、練習メニューや采配などが「本当に合ってるのかな?」と疑いの目をどこかで持つ姿勢なのではないでしょうか。
最後にもう一度聞きます。
あなたは「ボールは友達」だと思いますか?
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