小学生・ジュニア女子サッカーの問題点【点差つきすぎ問題】

大量得点差で負けた…

あのチームには勝てる気がしない…

お子さんがサッカーをがんばるチームを応援していて、そんな場面になる親御さんは多いのではないでしょうか。

いわゆる強豪チームとされるチームの親御さんやコーチ、子供たちはすずしい顔。

このやろう

と思ったこと、ありませんか?

私はめちゃくちゃあります!!

そして小学生・ジュニア年代の女子サッカーの試合だと、男子よりさらに大量得失点差の結果になる傾向があります。

私はコーチとして、0-10以上の試合をたくさん経験しました…

子供たちにとって一番良い経験になるのは、勝つか負けるかわからないギリギリのゲームです。

今回はなぜ女子サッカーで大量得失点差になるゲームが多いのか、どうしたら良いのかを説明・紹介します。

小学生・ジュニア年代の女子サッカーは点差がつき過ぎる

前述したとおり、小学生・ジュニア年代の女子サッカーは点差がつき過ぎる試合が多いです。

ジュニアユース・高校サッカーなどでも同じ傾向です

ギリギリの試合が選手たちを一番成長させるので、この状況は日本女子サッカー界にとって好ましいことではありません。

技術差が違いすぎる相手との試合に出るのが怖い子も出てきてしまいます。

男子サッカーと共通の問題ではありますが、子供たちがなるべく勝つか負けるか紙一重の試合をたくさんで切るようにする必要があります。

なぜ点差がつきすぎるのか

なぜ小学生・ジュニア女子サッカーでは点差がつきすぎるのでしょうか。

原因は大きく分けて、

  • 小学生女子選手が少ない
  • 女子サッカーの環境が整っていない
  • 結果が良いチームに選手が集まる

など

があげられます。

小学生女子選手が少ない

まず、小学生の女子サッカー選手がまだまだ少ないです。

なでしこジャパンにがんばってもらいたいところですが…

女子選手が少なければチーム数も限られるし、選択肢も少なくなります。

男子チームでがんばる女子選手もいるでしょう。

また「大会にトレセンチーム・事実上トレセンチーム」がたくさん出てくるのが小学生女子サッカーの特長でもあります。

トレセンチームと単独女子チームの対戦だと、どうしても実力差がつく傾向があります…

また高学年だとほとんどがU-12の大会なので、参加する4~5年生は厳しいことが多いです。

女子サッカーの環境が整っていない

ヨーロッパのリーグ戦文化を取り入れて、日本でも少しずつリーグ戦が増えてきている印象はあります。

ただ女子チームだと人数が集まらずにリーグ戦に参加できるチームはまだまだ多くはありません。

交流戦などを組んでくれることもありますが、参加するチームは限定的だし、1つのリーグ内でのチームの実力差が大きいです。

そして小学生・ジュニア年代の女子サッカーは大会がまだまだ少ないです。

また男子に混じってサッカーを始めて、そのままサッカーをやめていく女子選手も多いように感じます。

程よく試合を経験したチームの方が上手くなるので、そうしているチームとそうではないチームとで実力差がついていく傾向があります。

結果が良いチームに選手が集まる

点差がつきすぎる一番の原因が、「結果が良いチームに選手が集まる」ことだと思っています。

男子にも共通して言えることですが、女子チームだと選択肢が少ないので極端に選手が偏りがちです。

結果を出しているチームが良いチームとは限りません。

実際に輝かしい成績を出しているチームでも、コーチが最悪という例を数え切れないほど見てきました。

もちろん成績もコーチも素晴らしいチームはありますよ!

一方、成績は良くなくてもすばらしいコーチがいるチームはあります。

親であればたくさん勝つチームに子供を入れたい気持ちはわかります。

ただコーチの指導が最悪であれば、子供の才能を削っていくことにもなりかねません。

小学生・ジュニアサッカーと共通する「強いチームに入れたい病」

以前こんな記事を書きました。

【小学校サッカー】子供を強豪チームに入れる前に伝えたいこと
子供のサッカーチーム選びで、過去の試合結果や実績だけをみて強豪チームに入る前に見てほしいことを紹介しています。強豪チームに入ったからといって子供がどんどん上手くなるという訳ではありません。

6年以上コーチをしていろいろな街クラブ・クラブチーム・女子チームを見てきて、言えるのが

成績が良い=チーム・コーチが良い

ではないということです。

チームを選ぶ時に成績だけではなく、「良いチーム・コーチか」という目線で選ぶ大人がいれば選手数の偏りも減っていきます。

良いチーム・コーチが少ないことは別の問題ではありますが…

成績の良いチームに入っても試合に出れずに成長できない子はたくさんいます。

特に女子チームを選ぶ時には、「良いチーム・コーチか」という目線も含めて選びましょう。

大切なのはお子さんにとって良いチームでサッカーを楽しむこと

チーム選びで一番大切なのは「お子さんが安心してサッカーを楽しめる環境」であるかどうかです。

今までのチーム実績や成績だけではありません。

強豪チームでなくても良いチーム・コーチは探せば見つかります。

子供たちの可能性は無限大なので、良い環境でサッカーを続けた方があとあと成長していきます。

サッカーの上手い子が無条件に近くの強豪チームに集まるのではなく、子供にとって良いチームを選んで欲しいなと願っています

目先の勝利を求め過ぎて強豪でつぶれていく選手は減り、伸びる選手はドンドン成長していくのではないでしょうか。

そうすれば次第に点差のつきすぎるゲームが減っていきます。

それは日本の女子サッカーが、再び世界一になることにもつながると考えています。

まとめ 小学生・ジュニア年代の女の子は自分に合ったチームでサッカーを楽しもう

小学生・ジュニア年代の女子サッカーで試合の点差つきすぎ問題を説明・紹介しました。

女子の場合、高校サッカーや大人の試合でも点差がつきすぎる試合はけっこうあります。

原因は、主に下記だと考えています。

  • 小学生女子選手が少ない
  • 女子サッカーの環境が整っていない
  • 結果が良いチームに選手が集まる

特にチーム実績・成績が良いチームに無条件に選手が集まることが一番の原因ではないでしょうか。

小学生・ジュニア年代の女子サッカーで、無理をして強豪チームに行く必要はありません。

  • 良いチーム・コーチとは限らない
  • 試合に出れずに成長できない可能性がある
  • 小学生で目先の実績・勝利を目指し過ぎる必要はない

と私は考えています。

強豪チームではなくても、子供にとって良い環境はあります。

選択肢の少ない小学生・ジュニア年代の女子サッカーだからこそ、お子さんに合ったチーム選びをしましょう。

無理やり女子チームに入ることもないですしね!

子供にとって良いチームを選べる人が増えれば、次第に点差のつきすぎる試合は減っていきます。

のびのびと安心した環境でサッカーを楽しむ女子選手が増えてほしいなと願っています。

私と子供の場合は、小4の途中で女子チームへ移籍しましたが、強豪チームは一番初めに選択肢から外しました。

子供にとって良い環境ではないと感じたからです。

今では中堅チームのエースとしてサッカーを楽しんでおり、中学生になっても続けます。

いくつになってもサッカーを楽しむ女子選手が、日本中でたくさん見られる日々こそ。

再びなでしこジャパンが世界の頂点に輝くことにつながるのではないでしょうか。

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