何年もサッカーをやっているのに全然上手くならない…
うちの子サッカーに向いてないのかな?
子供がサッカーをしている親御さんで、そんな悩みを持っている人はいると思います。
実は私もそうです
8年間サッカーコーチでいろんな子をみてきましたが、たくさん悩んでたどり着いた答えが、
- サッカーに向いてない子なんていない
- 自分の子供を最後まで信じる
の2つです。
そしてこれだけは絶対に知ってほしいのですが、「うちの子はやさしいからサッカーに向いてない」というのは絶対に違います。
サッカーにおいて「やさしさ」は最強の武器の一つだからです。
私も一人の親として、不安な気持ちも痛いほどわかるので、少しずつ説明しますね
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楽しんでいるなら「サッカーに向いてない子」なんていない
サッカー・フットサル歴25年以上、サッカーコーチ歴8年の立場から書くと、サッカーが好きで楽しんでいるなら、誰でも成長していけます。
よく見たり聞いたりするのが、
- ボールを追いかけようせずやる気がない(ように見える)
- 相手とぶつかるのを怖がって積極的にいかない
- せっかくボールを持ってもすぐに取られる
などでしょうか。
だいたいがプレーの仕方をわかっていないだけ
「ずっと上手くいかない=向いてない」という考え方だとは思いますが、だいたいプレーの仕方がわかっていないだけです。
かけ算も習ってない子に
9×3は!?なんでわからなんんだ!うちの子は算数に向いてない!
というのと同じ感覚です。
大人側やチームが原因の場合も
かけ算の例でいうと、まずはたし算から教えていって慣れてきたらかけ算を教えて、
おぉ、そういうことか!
と子供たちの頭の中でつながってわかっていきます。
サッカーは相手もいるのでもっと複雑ですが、算数の例と同じです。
教えられる大人がいない・全員を試合にださない・レベルが合っていないなど、大人側やチームが原因の可能性も考えられます。
ただサッカーをしていても成長は遅い
なにも考えずにサッカーをしていても上手くはなっていきますが、やはり「自分で考えられる子」の方が成長が早いです。
私はサッカーで、「自分で考えられる子」になってもらうと接していますが、家庭環境が大きく影響するので差はあります。
一例をあげると「なんでも親が先回りしてやってしまう家庭の子」はあまり自分で考えない傾向があるように感じます
自分で考えなくても親がやってくれるのでそうなっても当然ですね。
子供は悪くない
サッカーが上手くいかない理由を3つあげましたが、どれも子供は悪くありません。
子供が悪くないのに「サッカーに向いてない」としてしまうのはあまりにもかわいそうです。
子供一人一人にいろんな環境があるので一概にはいえませんが、今までいろんなことが原因で「今」上手くいってないだけです。
時間はかかりますがこれから少しずつ、良い方向に向かってがんばっていけばい上手くなっていきます!
「うちの子はやさしいからサッカーに向いてない」は大間違い
ネットの相談をみていると、「うちの子はやさしいからサッカーに向いてない」と書いている人を多くみかけます。
サッカーにおいて「やさしさ」は最強の武器の一つです。
世界トップレベルのサッカー選手はみんなやさしくないのでしょうか?
サッカー選手で成功する人はほぼ人格者でやさしいです。
例外の人もいますけど…
「やさしいから相手に強く当たれない」という理由でそう考えているような気がしますが、その「やさしさ」が「味方を助ける」方向に向かったらどうでしょう。
サッカーはお互いを助け合い、ミスをカバーし合うスポーツです。
そのやさしさは大事にしながら、少しずつ別の方向に持っていくのが大人の役目です。
こんな場合はサッカーに向いてないかもしれない
「サッカーに向いてない子」はいないと書いてきましたが、あえていうなら下記のような子はサッカーに向いていないかもしれません。
- サッカーが好きではないけど無理やりやらされている
- 関わる大人が完璧主義者
- 練習中に仲間の邪魔をする
簡単に説明します。
①サッカーが好きではないけど無理やりやらされている
サッカーコーチをしているとたまに「親に言われたままサッカーやってるんだろうな」という子を見かけます。
入り口はなんでも良いと思うし、サッカーの楽しさを伝えようとはしますが、嫌なことが続くと辞めていく子が多いです。
②関わる大人が完璧主義者
サッカーはボールを足で扱うので、ミスが非常に多いスポーツです。
小学生の子供であればミスなんて当たり前に起こります。
誰だって失敗したくないし、上手くいくようにがんばっています。
失敗を大人からいちいち指摘されたのでは、せっかく好きで始めたサッカーも嫌いになってしまいますよね…
③練習中に仲間の邪魔をする
練習中に仲間の邪魔をする子がたまにいます。
自分が真面目にやらないのは別に良いですが、がんばろうとしている仲間の邪魔をする権利はどこにもありません。
確かめようがありませんが、家庭での愛情が足りていない子に多い傾向があるような気がしています。
かまってほしい願望が別の方向へ向かってしまうのが原因です
子供のサッカーをみている親の気持ちも痛いほどわかります
ここまで書きましたが、同じサッカーをする子供を持つ親として気持ちも痛いほどわかります。
- 全然積極的にボールに行かないのにイラつく
- ボールや身体が当たるのを怖がっててイラつく
- どうしても他の子と比べてしまってイラつく
- 上手くいかないプレーにイラつく
止まらなくなるのでやめておきますが、私も全部経験済みですし、現在進行形です(笑)
私はサッカーコーチとしても、親としても参考にしている池上正さんの本を読んで少しずつ気持ちが楽になりました。
伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法 [ 池上 正 ]
池上正さんは有名なサッカーコーチですが、まだ本を読んだことがなければぜひ一度読むのをおすすめします。
子供たちの可能性は無限大
親や自分の子を見て「サッカーに向いてないのかな?」と思ったり、イラついたりするのはすごくわかります。
なんで自分の子にだけこんなにイラつくのでしょう(泣)
きっと自分の子供のことが大好きで、心の底から応援しいるからではないでしょうか。
子供に成功してよろこんでほしいし、そのよろこびを一緒に味わいたいのかも知れません。
しかしどんなにがんばっても上手くいかなくて、それでもあきらめずにがんばり続けている子供の姿だって、同じ大好きな自分の子供のはずです。
「うちの子はサッカーに向いてない」なんて思わずに、信じて見守ってほしいなと一人のサッカーコーチ・親として強く願います。
大人が邪魔をせずに良い方向に導けば、子供の可能性は無限大です。
なにより好きでやっていることを「向いてない」という目で他の人に見られるのって、大人でもイヤですしね…
サッカーが好きならみんな向いています。
子供を信じてあげてください。
児童憲章の紹介
ここで児童憲章を紹介します。
私は最近知ったのですが、すごく良いなと思う反面、複雑な気持ちになりました。
当時これをつくった人たちのおもいは現代の私たちにもあるでしょうか。
児童憲章
制定日:昭和26年5月5日
制定者:児童憲章制定会議(内閣総理大臣により招集。国民各層・各界の代表で構成。)われらは、日本国憲法の精神にしたがい、児童に対する正しい観念を確立し、すべての児童の幸福をはかるために、この憲章を定める。
児童は、人として尊ばれる。
児童は、社会の一員として重んぜられる。
児童は、よい環境の中で育てられる。
一 すべての児童は、心身ともに健やかにうまれ、育てられ、その生活を保障される。
二 すべての児童は、家庭で、正しい愛情と知識と技術をもつて育てられ、家庭に恵まれない児童には、これにかわる環境が与えられる。
三 すべての児童は、適当な栄養と住居と被服が与えられ、また、疾病と災害からまもられる。
四 すべての児童は、個性と能力に応じて教育され、社会の一員としての責任を自主的に果たすように、みちびかれる。
五 すべての児童は、自然を愛し、科学と芸術を尊ぶように、みちびかれ、また、道徳的心情がつちかわれる。
六 すべての児童は、就学のみちを確保され、また、十分に整つた教育の施設を用意される。
七 すべての児童は、職業指導を受ける機会が与えられる。
八 すべての児童は、その労働において、心身の発育が阻害されず、教育を受ける機会が失われず、また、児童としての生活がさまたげられないように、十分に保護される。
九 すべての児童は、よい遊び場と文化財を用意され、悪い環境からまもられる。
十 すべての児童は、虐待・酷使・放任その他不当な取扱からまもられる。あやまちをおかした児童は、適切に保護指導される。
十一 すべての児童は、身体が不自由な場合、または精神の機能が不充分な場合に、適切な治療と教育と保護が与えられる。
十二 すべての児童は、愛とまことによつて結ばれ、よい国民として人類の平和と文化に貢献するように、みちびかれる。
(出典・文部科学省「児童憲章」)
まとめ 「サッカーに向いてない子」なんていません
「サッカーに向いてない子はどんな子か」をサッカーコーチの私が考え、紹介しました。
結論、好きでサッカーをやっているならみんなサッカーに向いています。
「うちの子はやさしいからサッカーに向いてない」というのは大間違いで、サッカーにおいてやさしさは最強の武器の一つです。
どうしても子供のサッカーをみるのがつらいという気持ちもわかりますので、そんな方はぜひ有名なサッカーコーチの一人、池上正さんの本をどれでも良いので読んでみてください。
伸ばしたいなら離れなさい サッカーで考える子どもに育てる11の魔法 [ 池上 正 ]
きっと心が楽になりますよ
子供たちの可能性は無限大で、大人が邪魔をする権利はどこにもありません。
良い大人たちに導かれた子供たちは、小学生年代のサッカーで花が咲かなくても、たとえサッカーで成功しなくても、いつか大きな花を咲かせると私は考えてます。
子供の一番のファンは親です。
一番のファンとして自分の子に「サッカーに向いてない」という気持ちは持たないでほしいなと心から願っています。
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