今度の練習どうしようかな?
いつも練習仕切ってるけど不安なんだよな…
私は子供の練習や、大人のGK練習を仕切ったことがたくさんありますが、「これでいいのかな?」と不安になることがあります。
数々の本を出していて、小学生年代のサッカーコーチの間で有名な池上正さんでも、「練習始めてダメそうだったら1分で別の練習に変える」と言っていました。
経験が豊富なコーチでも上手くいかないことがあるので、それほど気にしなくて大丈夫です
大事なのは練習で上手くいかなった時や、その次にどういう切り替えやコーチングをするかです。
今回は低学年向けの練習メニューの作り方を紹介します。
練習は必ず『テーマ』を持ちましょう
良いコーチの練習には必ずその日や、その時期の『テーマ』があります。
- これを上手くなってほしいな
- これを意識してほしいな
というのが練習のテーマです。
これはコーチを始めたばかりの人がやってしまいがちなのですが、何でもかんでも詰め込み過ぎて各練習のテーマがバラバラだったり、テーマを持っていなかったりしてしまいます。
低学年だとやりたいことが多すぎなので、気持ちはわかるし私も過去やっていました…
あとテーマに合わせたコーチングも必要です。
テーマ以外のことを伝えすぎると、伝えたいことが薄まりますし、その日参加するコーチ全員で共有した方が良いです。
言うまでもないけど練習は大事
あらためて書くまでもなく、練習は大事です。
- これは早いうちになんとか改善しなければ…
- もっとこうしたら上手くいくのに…
ということが、試合や練習で出てくるはずです。
それをテーマにして、練習で上達や改善につなげましょう。
がんばって仕事している大人であれば、『PDCAサイクル』を知っていますよね
詳しい説明はネットにあふれていますので省きますが、
D(トレーニング・ゲームを行う)
C(振り返る)
A(上達・改善する方法を考える)
を繰り返して子供達も上手くなっていきます。
特にP・C・Aが大人の役割です。
Dは練習ではなく、試合や練習試合でも当てはまります。
練習メニューの作り方
『テーマ』を決めて、練習で上達・改善していくのが大事だと紹介しました。
ただテーマが決まったからといって、やみくもに練習メニューを組めば良い訳ではありません。
協会が出している指導計画案のフォーマットを使って説明すると、基本トレーニングの流れは、
です。(チームに合わせて、必ずこの流である必要はありません)
一番大切な考え方は、トレーニングの最後のゲームで、その日の『テーマ』で行ったプレーが出せるように、逆算して練習を作ることです。
「ゲームでテーマにしたプレーが出せるようになるためには、この練習をした方が良いな」と考え、ゲームから逆算してトレーニング②の内容を決めます。
そして「トレーニング②でテーマにしたプレーを出すためには、これをやった方が良いな」と考え、逆算してトレーニング①を決めます。
同じように逆算してアップも決めるのが練習メニューの基本的な作り方です
始めから上手くいくとも限りませんが、「テーマを決めて逆算して練習を作る」を意識しましょう。
また最後のゲームで、テーマを少しでも意識した子を見つけてコーチングするのも大事です。
低学年だと練習中にだらけてしまう
これを悩まないコーチはいるのでしょうか?(笑)
いろんな子もいるし、まだまだ成長中の低学年の子が集まりずっと集中して練習するのは難しいです。
良くも悪くも(特に)低学年の子は素直なので、つまらない練習だと言葉や態度に出て、だらけてしまいます。
対策は大きく分けて2つ。
- 練習メニューを楽しくする
- コーチングでなんとかする
簡単に説明します。
練習メニューを楽しくする
単純ですが、楽しいトレーニングメニューであれば子供たちは、集中して取り組みます。
低学年に限りませんが、大人でも子供でも楽しいことは大好きですからね!
いろんな本で読む、誰かの真似をする・自分で考える(アレンジする)などで、楽しい練習メニューをその日のトレーニングに入れると良いです。
楽しい練習メニューを紹介した記事がこちら。
何個か鉄板ネタ(メニュー?)を持っておくと、気持ちが楽になります。
コーチングでなんとかする
基礎練習などは、だらけがちです。
「集中しろよ!」の雑なコーチングでもなんでもな精神論をかざす人をたくさん見ますが、子供が集中できていないのはコーチや大人が原因の場合もあります。
いろんなチームや子供がいるので正解はわかりませんが、基礎練習でも上手くできたら褒めたり、「基礎が上手くなるとサッカーがもっと楽しくなるよ」と盛り上げると数分は場がもちます。
例えば、コーンやマーカーを使う練習だと
コーンにボールが当たったら爆発するよ!
と言っておいて、当たったら、
バーーーーン!!!
と爆発音を口で言うと盛り上がります。
はやさや数を競わせたり、子供心をくすぐるのも方法の一つです。
始めから集中していたら、コーチングは最低限で良いので、チームの雰囲気に合わせて柔軟に変えましょう。
練習メニュー参考本
テーマや練習の作り方、練習中の注意点をあげましたが、具体的に何をしたら良いの?という悩みは尽きません。
課題となっているシーンから逆算して練習を考えても良いし、誰かの真似をしても大丈夫です。
プロがやっているから・強いチームがやっているからといって、ただ何となく真似しない方が良いです。
その練習の本当の意図まで読み取れない可能性があります。
とはいえ、慣れないうちは誰かの真似や調べて良さげな練習メニューをやるのが一番良いです。
私が参考にした本はこちら。
他にも買いましたが、この2つはよく使わせてもらっています。
参考にテーマ別にまとめられてるし、面白いメニューもたくさんあって取り入れてます。
低学年というわけではなく、高学年でもできる練習メニューも豊富にあり、おすすめです。
あとはC級ライセンスを取得する際に買った教本も使っています。
ここからアレンジしたり、組み合わせたりしてオリジナルのトレーニングも作ることができます。
まとめ 正しく楽しく練習メニューをして低学年から上手くなろう
主に低学年向けの練習メニューの作り方や注意点、おすすめの本を紹介しました。
個人的に小学生では、低学年の練習を仕切るのが一番大変ではないのかなと感じています。
何かを吸い取られたかのように疲れる時もありますね(笑)
子供たちはとても素直なので、良くも悪くもその場でフィードバックがもらえるのは、コーチとして成長していけるチャンスです。
上手くいくことばかりではないですが、自分でもPDCAサイクルをやれば確実に成長できます。
子供も大人も、テーマを持って正しく練習をすればどんどん上手くなっていくます。
練習メニューが終わって、「もっとやりたい!」と子供たちが言ってきたら、その練習が素晴らしかった証拠です。
一緒にサッカーを楽しめる大人が一人でも増えたら良いですね!
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