
私はU-12の女子サッカーチームでコーチをしています。
毎年たくさんのサッカー少女たちが小学校を卒業し、中学生になりますがサッカーを続ける子は多くて半分くらいです。
通える範囲にいくつかのチームがあるのに、サッカーを続けないのはなんでなんだろう?と毎年思います。
明らかな答えはないし、人それぞれなので難しいですが、一番の原因は「サッカーの楽しさを伝えられる大人が少ないから」ではないかと考えています。
今まで一緒にサッカーをしてきた身としては、中学生になっても続けてもらいたいですが別にやめても良いし、他のことにチャレンジすれば良いです。

ただサッカー以上に楽しい遊びはないと思っているので少しさみしいですね…
これから私が感じることを書いていきますが、自分の娘に中学生になってもサッカーを続けてもらいたい親の、一つの解決法やヒントになれば幸いです。
遅いということはないので当てはまるようなら少しずつ変わっていきましょう。

ちなみに私の子供は中学生になっても続けるし、絶対にサッカーをやめる気はないと言っています
まわりにチームがあるのに小学校まででサッカーをやめてしまう女子選手たち
女子サッカーを中学生で続けないことは、日本サッカー協会でも把握していて改善しようとしています。
(出典:JFA)
サッカー女子小学生に比べ、中学生女子選手は半分以下です。

情報古いいんだからいい加減更新したら良いのに…ボソッ
いろいろと情報を集める限り、女子選手が中学生年代で急に減るのは「女子ジュニアユースのチームが少ない」ことが原因だと考えられています。
もちろん事実でしょう。
しかし私がコーチをしているチームの子供は、通える範囲にU-15女子チームチームがあるのに半分くらいの子はサッカーを続けません。

チーム不足だけが原因ではないなと思っています
一番はサッカーの楽しさを伝えることのできる大人が少ないから
これから書く、「女子サッカー選手が中学生でサッカーを続けない理由」はあくまで個人的な考えです。
一番の理由は「サッカーの楽しさを伝えることのできる大人がすくないから」だと思っています。
状況は男子も同じですが、6年生になるにつれ公式戦の割合が増え、怒鳴る・全員を試合に出さない・目先の1勝や順位しか考えていない大人が非常に多いように感じます。
- どうしたらずっとサッカーをするようになるかな?
- どういうことを伝えたら、どこでサッカーをしても困らないかな?
という広い視野で子供と接している大人はどれくらいいるのでしょうか。
男女に関わらず、小学生年代に関わる大人の最大の目標は「子供にサッカーを好きになってもらうこと」です。
目先の一勝や順位、メダルの色・数ではありません。

勝利至上主義になりすぎて、「上手くないとサッカー続けてもな…」と考える子供もいるかも知れませんね…
親も含め関わる大人が変われば、子供も変わっていきます。
中学生になってもサッカーをさせようとし過ぎているからor選択肢をあたえていない
2つめの「女子サッカー選手が中学生でサッカーを続けない理由」は、大人が中学生になってもサッカーをさせようとし過ぎているからではないかと思っています。
それか「こんなチームもあるよ」と子供に選択肢を与えていないとも感じます。

矛盾してるように見えますが、ちょうど良い距離感ってあると思うんですよ
「勉強しようかな」と思っていたのに、「勉強しろ!」と言われたらムカつくように、やたら熱く「中学生になってもサッカー続けてほしいオーラ」を出されても反発する子もいます。
逆に「ちょっと電車に乗ればこんなチームもあるよ?」と教えないと、子供が知ることができない可能性があります。
女性特有の考え方が男性と違うから
最後3つ目の「女子サッカー選手が中学生でサッカーを続けない理由」は、女性特有な考え方が関係しているのではないかと思っています。
経験則ですが小学生の男子と女子だと、女子の方が頭が良く、現状を理解する能力が高いように見えます。
いざ中学生になる時にいろいろと考えるのではないでしょうか。
また比較的女性の方が、切り替えが早いように思います。
以前、タ○ーズコーヒーで店長をしていた時、男性の常連さんはだいたいいつも同じ飲み物、女性の常連さんはメニューをいろいろと変える人がすごく多かったです。
その他、女性特有の考え方が「サッカーを続けない理由」だと思います。

逆に中学、高校からサッカー始める子もいますけどね!
無理やりサッカーを続けるのはいつか限界が来る
大人が子供に無理やりサッカーを続けさせるのは、いつか限界が来る可能性が高いです。
見てきた中ではお父さんが多いですが、小学生の頃から大人の都合で子供を何回も移籍させる親がいます。
そして中学生のチームもすべて親が決めてしまいます。

あんまり上手くないのに、お父さん主体で全寮制の超強豪校へ移籍した子がいますが、おそらく苦労するかなぁ…
お父さんから離れることで、のびのびサッカーできるようになるかもしれませんね。
子供の人生なので、大人が過度に干渉しないように心掛けたいものです。
サッカーが好きでいてくれたらそれで良い
ここまで女子サッカー選手が中学生でサッカーを続けない理由」を考えて書きましたが、親としてもサッカーコーチとしても、
「サッカーを好きでいてくれたらそれで良い」
と思っています。
中学生でサッカーを続けなくても、好きでいてくれたらまたいつでも始められます。
またサッカーの楽しみ方は、1つではありません。
- どこかを応援する
- 良いプレーをみて楽しむ
- 誰かに教える
- サッカーの経験を他に生かす
などなど

プレーするのが一番楽しいですけど!
サッカーを嫌いになってしまうと、サッカー自体楽しめなくなってしまいます。
だから私は、サッカーを好きでいてくれたらそれで良いと思って子供たちと接しています。
まとめ 女子サッカー選手が中学生でサッカーを続けない理由とこれから
「女子サッカー選手が中学生でサッカーを続けない理由」を女子チームのコーチが考えてみました。
原因は主に、
- サッカーの楽しさを伝えることのできる大人が少ないから
- 中学生になってもサッカーをさせようとし過ぎているからor選択肢をあたえていない
- 女性特有の考え方が男性と違うから
だと考えていますが一人一人違うので正直すべてはわかりませんし、他にもたくさん理由があるでしょう。
サッカーコーチとしては、嫌々でなければ入り口はなんでも良いと思っています。
ただサッカーを嫌いになってやめるのだけはいやです。

小学生からサッカーを始めた女の子が中学生になってサッカーを続けても続けなくても、サッカーを好きでいてくれたらそれで良いですね
その他にも女性がもっと良い環境でサッカーができるように、私はできることをしつつ、サッカー界が良い方向に向かっていくことを心から願っています。
コメント