子供に週5でサッカーをやらせている!
夏休みも毎日サッカーでしょ!
という親御さんは小学生・ジュニア年代には、少なからずいます。
うちは週8練習してるんだぜ!
と自慢げに語る知り合いもいましたが、話になりません。
以前、Twitterにそのことを書いたら、結構な反響がありました。
「うちの子は週8練習してる」
と、とある方が言ってたんだけど、それは異常。
娘は基本週3だし、ジュニアユースでも週4までにしたいと思ってる。
「練習をたくさんすれば上手くなる」と考える人がまだ多い。
武士ですか?
もう滅びましたけど。
サッカーと休息はセットで考える人が増えたら良いな。— さかなバナナ (@yspp0722) October 11, 2020
小学生・ジュニア年代でサッカーをがんばる子供は、サッカーだけでは成功できません。
サッカー・フットサル選手歴25年以上、サッカーコーチ歴7年(C級)の私が思う、サッカーだけではダメな理由は、
- サッカー以外の経験も大切
- オーバートレーニングになる
- 体・心のオフも必要
- サッカー以外の心の支えが必要
- 家族との時間が大切
など
です。
「サッカー以外」を経験すると、まわりまわってサッカーが上手くなると、私は考えています。
サッカー先進国では、ジュニア年代の選手には1年に2回、2カ月ほどのオフがあります。
それでも大人になった時、あんなにサッカー上手いんだから不思議ですよね!
今回は、「小学生・ジュニア年代のサッカーはサッカー以外の経験が大切」と題して、説明していきます。
このブログでは『子供がサッカーをする上で最低限知っていてほしい基礎知識』を紹介していますので、参考にして親子で幸せなサッカーライフを過ごしてもらいたいと願っています。
小学生・ジュニア年代のサッカー選手は積極的に他のこともしよう!
現役プロサッカーコーチ・サッカーをがんばる子供を持つ身としては、
サッカーが上手くなりたかったらサッカー以外の経験も大切
と強く感じます。
- 学校の友達と遊ぶ時間
- 家族との時間
- 自分でゲームをする時間
- 新しいことにチャレンジする時間
などなど
でしか得られない経験もあるからです。
サッカーと同じく、やり過ぎはだめですよ!
元日本代表監督のイビチャ・オシムさんが言っていたように、
サッカーとは人生そのものだ
と私の人生の3分の2サッカーと接して、強くその通りだと思います。
「サッカー=人生」
だから、サッカーを正しくがんばることで人生も良くなるし、自分の人生を充実させるとサッカーの上達につながるのです。
現役プロサッカーコーチが「サッカー以外の時間」を大切にしてほしい理由
現在、プロのサッカーコーチとして「サッカー以外の時間」こそ、大切にしてほしいと日ごろ子供たちに伝えています。
前述したように、
- サッカー以外の経験も大切
- オーバートレーニングになる
- 体・心のオフも必要
- サッカー以外の心の支えが必要
- 家族との時間が大事
など
が理由です。
簡単に解説します。
サッカー以外の経験も大切
一番の理由は「サッカー以外の経験も大切」だからです。
サッカーは最高だけど、サッカーだけでは経験できないことが、この世の中にはたくさんあります。
いろんなことを感じて、いろんなことを自分で考えるし、良かった・悪かった経験も一生の宝物になります。
オーバートレーニングになる
これも前述しましたが毎週サッカーをがんばり続け、やっと訪れた短いオフにもサッカーをしたらオーバートレーニングです。
「サッカーが好き!」という気持ちは素晴らしいですが、何事もやり過ぎは怪我や障害の原因にもなります。
ゲームをやり過ぎると怒るのに、サッカーをやり過ぎたら喜ぶ大人って何なんですかね…
子供は『小さな大人』ではありません。
成長中の体に負担をかけ過ぎるのは、未来に良いとは思えないです。
体・心のオフも必要
一度サッカーをすると、体が回復するのに24~48時間かかります。
週4以上でサッカーをしている子供であれば、サッカーで生じる負担がずっと体に残っている状態である可能性が高いです。
私の子供はジュニア年代に意地でも、週3をほぼキープしていました
小学生・ジュニア年代で理想的とされる練習時間は90分なのに、一般的な街クラブの練習時間は2~3時間。
子供は大人が見るより、心も体も疲れています。
サッカーが大好きなのもすごく良いですが「心のオフ」を取ると、心に余裕が生まれ「サッカーやりたい!」とリフレッシュできます。
また体に負担が残っていると体の成長に影響があると話す識者もいるので、「体のオフ」も必要です。
サッカー以外の心の支えが必要
サッカーが大好きで、
プロのサッカー選手になりたい!
とがんばる子供は多いでしょう。
もちろんプロのサッカー選手になれる人もいれば、別の道を歩む人もいます。
自分の中でサッカーしかなかったら、サッカーでダメな時の心の支えがありません。
サッカー以外に特技・趣味を持つと、
- サッカーで苦しい時
- 調子が上がらない時
- 気分転換をしたい時
など
に心の支えとなってくれて、またサッカーをがんばることができます。
家族との時間が大切
サッカーが大好きでサッカーの時間が増えるのは、やり過ぎなければ良いですが、
家族との時間は大切です。
最後まで味方でいてくれるのは、家族だからです。
例外もありますが…
前述した、
- サッカー以外の経験も大切
- オーバートレーニングになる
- 体・心のオフも必要
- サッカー以外の心の支えが必要
は、小学生・ジュニア年代であれば、家族がコントロールできる場合がほとんどです。
私の子供が小学生の時は適度に休みを取り、サッカー以外でたくさん遊びました!
中学生になってもサッカーをがんばる私の子供とは、今でもオフの時には一緒に出かけます。
映画・お笑いなど、いろいろ行きますよ!
まだ将来はわかりませんが「サッカー以外」の家族の支えがあるので、高校生・大人になった時に、「メンタルの保ち方」を自分で見つけてくれると考えています。
サッカー以外のことをするメリット・必要性
小学生・ジュニア年代でサッカー以外のことをするメリットは、
- サッカーでダメな時に心の支えになる
- 家族との絆が強く、生きる支えになる
- 「サッカー以外」を経験すると、サッカーが上手くなる
など
だと、考えています。
特に、『「サッカー以外」を経験すると、サッカーが上手くなる』は今回、一番伝えたいことです。
前述したイビチャ・オシム元日本代表監督の言葉、
サッカーとは人生そのもの
がすべてを物語っています。
人生は「何か一つ(サッカーだけ)」をやっていれば良いわけではありません。
生活は、
- たくさんチャレンジして成功・失敗を味わう
- いろんな勉強をがんばる
- サッカー以外の趣味を見つける
- 旅行でいつもと違う経験をする
- 家族・友達との時間を大切にする
- 恋愛する
など
で豊かなものになっていきます。
サッカーも同じです。
サッカーをがんばるのは素晴らしいですが、「サッカー人生」を豊かにするには、『サッカー以外のこと』を楽しむ必要があるのです。
サッカー以外のことをするデメリット
「サッカー以外」をがんばるメリットを書きましたが、デメリットもあります。
- チーム・コーチによっては理解されない
- バランスが難しい
- サッカーから離れると下手になるのではないかという不安
- サッカー以外の楽しみを見つけるかもしれない
- 間違えれば自堕落になる
など
簡単に一つずつ説明します
チーム・コーチによっては理解されない
「チーム・コーチによっては理解されない」、これが一番のデメリットな気がしています。
日本の小学生・ジュニア年代の現場では、
- オフは年末年始とお盆だけ
- 連休やGWはガッツリ練習か試合
- 夏休み・冬休み・春休みは練習を増やす
など
サッカー選手は受験生かっ!
という街クラブが多数、存在します。
そんな街クラブに、
家族旅行するので休みます
と伝えると、
おい!なんで練習休むんだよ!
というチーム・コーチは、まだまだ多いです。
いわゆる老害ですね
- オフが多い
- 「サッカー以外の時間」を大切にする
チーム・コーチを選びましょう。
バランスが難しい
「サッカー以外の時間」が大切だと理解してくれるチーム・コーチでも、練習や試合を休みまくっていたら、
試合に出す?どうしよう?
となるのが、小学生・ジュニア年代の現場では多いように思います。
毎回の活動に、すべて参加する子が多いからですね…
- 上手くて練習をちょいちょい休む子
- そこそこ上手いけど練習を休まない子
と2人いた場合、コーチはスタメン決めで非常に悩みます。
チームがオフでない以上、「サッカー以外」でチーム活動を休む場合は、バランスが難しいです。
サッカーから離れると下手になるのではないかという不安
これは日本ならではの考え方だと感じますが、
- 毎日ボールをさわろう
- 毎日やらないと不安
- 「1日でもやらないと遅れを取り戻すのに3日はかかる」謎の説
- なるべくたくさん練習した方が上手くなる
などなど
「なればやっただけ上手くなる」との考え方は、小学生・ジュニア年代の現場で、感染症のごとく蔓延しています。
そんなことないっすよ
私の子供は小学生年代で週3をほぼキープしましたが、チームのエースでした
今は週4の練習のジュニアユースでもがいていますが、小学生年代でも最初はもがいていたので、またエースになると信じています。
サッカー以外の楽しみを見つけるかもしれない
「サッカー以外の経験」をすると、サッカーを超える楽しみを見つけるかも知れません。
サッカー好きな親からすると、
サッカーやめるんだ…
とさみしくなる気持ちも、すごくわかります。
でも子供の人生なのだから、
応援してあげたら良いんじゃないですか?
と私は感じます。
「やりたいことがない」という人も多い中、自分の子供が「やりたいこと」を見つけたのなら良いことだし、応援してあげたら良いと思います。
個人的にサッカー以上に楽しいことはないと思っていますが(笑)
間違えれば自堕落になる
「サッカー以外の時間」を大事にするあまり、
- ゲームをやり過ぎる
- ずっとスマホをいじっている
- 宿題もやらずに友達を遊びまくる
など
自堕落な生活になる可能性があります。
その辺は親の腕の見せ所ですね
「宿題が要らない説」をいったん置いておいて、
やるべきことを自分でやる
能力は生きていくうえで、ずっと使う大切な能力です。
楽しいことだけやってればいいや
とならないようにしましょう。
なにが正解かがわからないのがサッカー
プロサッカーコーチとして、
サッカーに正解はない
とだけは断言できます。
サッカーに正解はないのと同じように、「サッカーの育成」に正解もありません。
ただ、サッカー先進国によって、
は示されています。
- オフはしっかりとった方が良い
- 2カ月のオフ期間はいろんな経験をする
- チーム練習は1回90分、週3回
- 試合はやり過ぎない
など
です。
今の日本の強豪チームは、
- オフが夏と年末の1週間
- オフで他の経験がしづらい
- チーム練習は2~3時間、週4~5
- 試合・遠征が多すぎる
など
と真逆の環境や考え方の大人がすごく多いです。
ただ正解はわかりません。
サッカー先進国に日本が追いつき・追い越すにはどうしたら良いでしょうか。
このままで追い越せるとは思いませんけど…
どうしたら良いのか、小学生・ジュニア年代にいる大人が考えて実践しなければなりません。
日本サッカー協会がなにも指示してくれない…
という大人も少なからずいますが、大人も自分で考えて自分で行動するべきだと私は思います。
子供たちがずっとサッカーを好きでいてくれるために、どうしたら良いでしょう?
私はずっと悩み続けるし、日本中のジュニアフットボーラーは一生サッカーを楽しんで欲しいと願っています。
まとめ 小学生・ジュニア年代はサッカーもサッカー以外のことも楽しもう
今回は、「小学生・ジュニア年代のサッカーはサッカー以外の経験が大切」と題して、説明しました。
今回は書いていて、なかなか難しかったです(笑)
元日本代表監督イビチャ・オシムさんが言う通り、
サッカーは人生そのものだ
が正しいと、私は考えています。
サッカーをすることで人生が充実するし、逆に人生を充実させることで、サッカー選手としても成長するのです。
- サッカー以外の経験も大切
- オーバートレーニングになる
- 体・心のオフも必要
- サッカー以外の心の支えが必要
- 家族との時間が大事
など
「サッカー以外の経験」をすると、まわりまわってサッカーも上手くります。
一歩間違えば、デメリットもあるので気をつけてくださいね!
人生に正解がないのと同じで、サッカーに正解はありません。
だからです。
サッカーに正解はありませんが、サッカー先進国を中心に「正しい方向」は示されています。
今の日本は逆の方を向いてますけどね…
私がサッカーコーチを続けている理由の一つが、
「サッカーコーチは子育てに通じるな」
と強く感じたからです。
私自身サッカーが大好きだしサッカーを楽しむことで子育てに役立って、「サッカー以外の時間」も子供と共有できてすごく幸せです。
この先どうなるかわかりませんけど…
サッカー先進国を参考に、
サッカーだけじゃダメ
とサッカーコーチをしてきて今のところ手ごたえを感じているし、「サッカー以外の時間を大切にしよう」と胸をはって言えます。
サッカーを上手くなりたかったら、「サッカー以外の時間」を大切にしましょう。
サッカーに正解がないので、どうするかはお任せします。
ただご自分のお子さんは、親が全力で守ってもらいたいなと心から願っています。
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