さて、ここまで彼の事を書いたんだけど。
現在大学生の彼は今とても幸せそうです。
大学生活を楽しんでいるし、ナショナルトレセンで一緒にサッカーをしてた同期が次々とJリーグデビューしても卑屈にならずに嬉しそうに教えてくれる。
私と一緒のチームでのフットサルもとても楽しんでる。
プロになれなかったからこその幸せもきっとある訳で。
もちろんプロを目指して頑張るというのも大事なんだろうけど。
プロになれたからこその幸せもあるんだろうけれども。
なれなかった時、卑屈になって同期を妬んで生きていくのは最高に格好悪い。
だからそんな彼は今、すごく格好良いんじゃないかなって思うんです。
でも、彼の話を聞いて「もっとこうしたらプロになれたんじゃないかな?」と思う事もあります。
まず、ターニングポイントになったのは肩の怪我。
隠さずにすぐに病院に行ったらどうだったのか。
体っていうのは不思議なものでどこかを痛めるとバランスが崩れて別のところを怪我したりするもんです。
その後苦しんだ足の怪我は子供の頃からのオーバートレーニングのツケなんじゃないかと思ったりもしてて。
そして最後の選手権が終わった時に彼の中で終わった感があったんだと思います。
その後、諦めずに練習していたら。
大学でもサッカーを続けていたら。
もっとさかのぼると強豪校ではなくJクラブのユースでサッカーをしていたら。
U17の日本代表はほとんどJクラブのユースから選ばれているし、Jクラブに所属していたらもっと違った未来があったんじゃないかなって。
まぁ、サッカー選手として上の世界に行けてたなら私と出会うことなんてなかったんだけど。
たらればがナンセンスな事なんてわかってるんだけど。
もし違った未来を選んでいたら。
どうなっていたのかなって思ってしまいます。
彼は少しボーっとしているところがあってたぶん流れるまま誘われるままに決断したような気がするんだけど。
本人やご両親が一緒になって進路を考えていたら。
でも彼の話を聞いていると「プロになりたい。」って強い気持ちは多分あんまりなかったのかなって思う。
ご両親もそうだったのかなと。
流れのままにJクラブのどこかから誘いがあれば行ったんだろうし、なかったから大学に入っただけで。
そんな彼は将来やりたいことがあって、今の大学の学部を選び夢に向かって一生懸命勉強しています。
バイトもプライベートも凄く楽しそう。
フットサルももっと頑張れば若いんだしFリーガーとかフットサル日本代表になれるような気はするんだけど。
そんな気はなさそうです笑
彼のご両親は彼が帰省した時にチームで撮った試合の動画をとても嬉しそうに見てくれるんだとか。
とにかくたくさんの仲間や友人にかこまれ本当に日々幸せそうな彼。
サッカーやフットサルをしているとプロになったり日本代表になったりするのがステータスみたいな感じもあるんだけど。
それだけが人生の成功じゃないんだよって。
プロになれなくてもこんなに幸せな人生を歩めるんだよって。
フットボールから学んで得たものはこんなにも人生を豊かにする事ができるんだよって。
彼を見てるとそんな事を私に教えてくれている気がしてならないんです。
そんな彼は仲間や友人、両親への感謝の言葉を良く言っています。
きっとこれからもたくさんの仲間や友人に囲まれて幸せな人生を歩んでいくんだと思うし、いつまで一緒にフットサルできるかは知らないけど応援したい。
最後に彼が言った言葉の中で1番印象に残っている言葉です。
両親の事を嬉しそうに私に紹介し、
「自慢の両親です。」
って言ったんです。
そんな彼はきっとご両親にとっても自慢の息子なんだろうと思う。
私は娘や息子に他の人に自慢できるような親になれるかな。。
ちょっと自信はないけど日々頑張ろうと思います。
もちろん娘と1番上の世界を見たくて日々一緒に頑張ってるんだけど。
それができなかったからって君の人生は間違いなんかじゃないんだよって。
決してダメだった時の言い訳とかではなく、フットボールって生き方次第で携わる全ての人達や自分の人生をとても豊かにできるんだよって。
フットボールで初めて豊かな人生を歩む事ができたのが君の父親なんだよって。
そんな事を娘に伝えていきたいし、実際にプロになれなかった彼がこんなにも幸せに日々を過ごしている。
フットボールは人生を豊かにできるって信じてる部分が証明されている彼の人生の途中を見て。
やっぱりそうなんだよなって思える。
ボール1個で始められるからこそ入りやすくてあんなに広い中でボールが1個しかないからめっちゃ考える。
一緒にサッカーをやってくれる仲間がいて応援してくれる人達もたくさんいて、その環境をつくってくれる人がたくさんいて。
それぞれに人生があって無限に繋がっていけて無限に色んなものをつくっていける。
間違いなくフットボールは最高で最強なんだよ!って改めて思わせてくれた彼に感謝の気持ちでいっぱいです。
大事な事を気付かせてくれて本当にありがとう。
応援してるよ。
以上、長いブログになりましたが読んで頂いた方々ありがとうございます。
コメント
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